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一心同体 17 ページ15

____ピンポーン



ふと、遠くで音がする。


さすがに怠い。
居留守しよう。

布団に潜り込んだ。


「入るぞー」


ん?


ドアが閉まる音。


何?


ドスドス音がする。

気のせいか。


ぼーっとする頭。



そして、額へひんやりする手の感覚。



「…そりゃまぁ下がんねーよな」


聞き覚えのある声。


「ほら、A。起きろ」



頬をペちペちされる。


……ん?



ゆっくり目を開けると、目の前に北山さん。




「…なんで北山さんがここにいるんですか?」

「え?病院連れてくから」

「えっ?」


驚いて起き上がった。


「え!マジか!ホントに少し寝たら動けてる!」

「はい?」


何を言ってるんだろ??




「…覚えてねーの?」


「何のことですか?」




私が言うと、一瞬キョトンとした後大爆笑する。




「アハハハハ、マジでか!!お前マジか!!!」

「…え?」

今度は私がキョトンとする番。

「いやいい、こっちの話」

笑い泣きしながら北山さんは言うと、涙を拭ってる。



そして優しい顔をすると、

「ほら、財布用意しろ。病院行くぞ」

って立ち上がる。



「えっ?」

誰が?誰と??

「連れてくから」

「え、いいですよ。自分で行けます」

もう少し寝たら動けるし。

「無理。もう決定事項」

戸惑ってる私の頭の上にぽん、と手を乗せる北山さん。



「俺が倒れた時、あれだけ面倒見てくれたんだから。今度は俺に面倒見させてよ」


ものすごく優しいトーンで言う。

…断りにくい。




けど、北山さんの貴重なお休みを私に使わせるわけにいかない。



「どこの世界にマネージャーを面倒みるタレントがいるんですか?」

私が反論すると、

「ここの世界のここだよ」

返してくる北山さん。



…本当に、ああ言えばこう言う。




私が黙ってると、

「他所はよそ。うちはうち。いーんだよ、とにかく行くぞ」

言って私の腕を掴むと無理矢理立たせる。

抵抗するのも怠くて、されるがままになってる私。


「着替えの時間3分やるから、着替えるなら着替えろ。3分後の格好のまま行くからな」


北山さんは言うと、ドアを閉めて部屋を出た。



…強引すぎない???



とりあえず、着替えるか。




私はのそのそと着替えはじめた。

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咲良(プロフ) - shizuさん» は〜い!いえいえ (2019年2月18日 22時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 咲良さん» 字数の都合で少し変えました!ありがとうございます! (2019年2月18日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 支えるとは 1ki ほら、ここ社宅だし 車の中で喋ってるのなら「あっこ」の方がいいと思います^_^ (2019年2月17日 10時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - shizuさん» んふふwいえいえ!楽しいんでおかしい日本語(?)あったら教えますよ(笑) (2019年2月13日 23時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 咲良さん» 急にアクセス増えてるー、と思ったらチェックする前に上げてました。毎度チェックありがとうございます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2019年2月4日 11時

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