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珍しく朝から学校へ行った。
相変わらず。
グループ課題が出た。
適当に割り当てられたメンバーとのセッション。
曲は自由だった。
「これからよろしくね!」
ギター、ベース、ドラムの3人。
まぁ、バンド曲が妥当だろう。
ドラムの亜美は、普段の女性らしいイメージとは一変、大胆なパフォーマンスで私達を驚かせた。
ベースの結菜は、クールビューティなイメージ通り、繊細なタッチで安定したリズムを刻み、土台を固めてくれる。
女バンド、男性にも引けを取らない力強いメンバーが揃った。
「演奏、何にする?」
グループ活動は、和気あいあいと、まるで高校生に戻ったような気分で、とても楽しい。
「Aに歌って欲しいのがあるんだけどさ」
「なになに?」
「Overture歌って欲しい」
「えー、渋くない??」
「Aの声的にピッタリだと思うんだよな〜」
2人で盛り上がっている。
まず、私が歌で決定なのね...。
それもOvertureだなんて。
「2人とも知ってるんだ」
「そりゃ、伝説だもん。知ってるよ」
「私のお父さんがよく車でかけてたから、ちょっとなら分かるよ!」
「やっぱ有名なんだね」
もちろん2人も知らない。
私が父の歌を歌う日が来るなんて。
「Overture、まぁまぁ激しそうだし、私はそういうの好きだからいいけど、結菜のイメージじゃない気がするけどイける?」
「全然大丈夫。実は結構拳突き上げて頭振りたいタイプなんだよね〜」
「そうだったんだ!なんか、楽しくなりそうだね。」
こうして私達はOvertureに決めた。
曲は「anonymous」
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作者名:なちゅ | 作成日時:2020年4月9日 14時