11 ページ12
パタン、とドアを閉め
部屋にある椅子に腰を掛けた
『………まったく………』
思わず撃ち殺してしまうところだった……これではアイツに顔向け出来んな
だが動きは悪くなかった
まともに戦えば、きっと俺が負けるだろう
先程の手刀を思い出しながら、穴の空いた帽子を一撫でした
『…さて、これからどうするか』
とりあえず明日来る医者に治療は任せるとして……
服も揃えなくてはならないな
筋肉も随分と衰えていたようだから、鍛え直させなければ
まぁその前に…まともに会話出来るくらいにはなって欲しいものだが
アイツの頼みだ
最後まで、しっかりとやり遂げてみせよう
………しかし
『我々国……か』
どこかで聞いたことがあるような……
今の時代、”国民、領域、主権”さえ揃えばどれだけ小さくても国が造れてしまうからな……似たような国があったかもしれん
覚えていないということは、そこまで大切な情報ではないだろう
無理に思い出す必要もないか
先程使った拳銃を取り出す
そして机に付属された引き出しから、銃弾を1発取り出し
再び拳銃に弾を込めた
時折視界に入る赤髪が鬱陶しい
『……ﾊｧ、だいぶ伸びたな』
そう言って後ろの髪を一気に持ち上げれば、かなりの長さであることに気が付く
腰くらいはあるだろうか
〈うわ！まだいるのかよバケモノ！〉
〈ば…バケモノなんかじゃないよ……！〉
〈赤い髪の奴なんて見たことないって、母ちゃんが言ってたぜ〜？〉
〈俺の父ちゃんも言ってた！あんな奴いないって！〉
〈汚い血の色だ！〉
〈やっぱりお前はバケモノだ！〉
〈バケモノ！〉
〈バケモノ！〉
バケモノ
『………鬱陶しい』
この髪も
この記憶も
全て……無くなってしまえばいいのに
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2071人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おつきみ(プロフ) - 米さん» おつきみも関西の人ではないので、やはりどこか間違っているのかもしれません！ですが違和感がないのなら喜ばしいです！！ (2020年12月1日 1時) (
レス) id: a31619cde8 (このIDを非表示/違反報告)
米 - 関西弁が上手に使えません（汗）なのでおつきみ様の夢小説を見ると本当にご本人（我々だ様）が会話しているように思えます！おつきみ様に憧れる一つの米粒！これから続きを読みます！読み終わりましたらまたコメントさせていただきます！失礼しました〜！ (2020年7月4日 19時) (レス) id: 869d5f693c (このIDを非表示/違反報告)
米 - まだ最後まで見ていませんが、早くコメントしたくてついついコメントしてしまいます、小人シリーズコメントした米です！おつきみ様に聞きたいことがあります！何故関西弁がこんなにお上手なのですか？！不思議でたまりません！米メモで我々だ様の小説を書いていますが (2020年7月4日 18時) (レス) id: 869d5f693c (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - しゅがーさん» ほ、ほんとですか…！？ありがとうございます…。まさか更新スタイルを褒められるとは思ってなかったので驚きです！ (2019年7月25日 19時) (レス) id: a31619cde8 (このIDを非表示/違反報告)
しゅがー(プロフ) - なん個か一気に更新するスタイルほんと好きです……頑張ってください！ (2019年7月25日 18時) (レス) id: def35c04db (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おつきみ
| 作成日時：2019年7月18日 18時
