愛されたい症候群

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紫side



今日も俺は康二と２人で過ごしてる。



紫「康二？朝ご飯食べよ？」

橙「……いらない。」

紫「まだ、しんどい？」



そう聞くと頭を振るから、風邪は治ってきてるみたいだ。



ちなみに、向井くんって呼ぶと反応してくれなかったけど、試しに康二って呼んでみたら、振り向いてくれたから、そっからは康二って呼ぶようにしてる。



そんな康二は、１日のほとんどをベッドかソファの上で丸くなって、自分の身を守るようにしてヌイグルミを抱いてる。


なにがあったか知らないし、言いたくなるまで聞かないけど、ご飯だけは食べてほしい。


まぁ栄養食は食べてくれてるから、なんとか大丈夫だとは思うけど。



それと、ここ数日、康二と過ごして分かった事がいくつかある。


１つは、真面目ってこと。

誰かがソファに座ろうとしたら、察知してすぐに立つ。
そこまでなら普通なんだけど、今まで自分が座ってたところを掃除してから空けてくれる。
それに、ベッドだって朝起きたらメイキングしてくれてる。
そこまで気を使わなくて良いのにって思ってたりする。


２つ目は精神年齢が低いこと。

理由は分からないけど、知らない人がみたら確実に俺らと同い年には見えないと思う。
歩き方も幼いし、全部の動作がゆっくりなんだよ。
まぁ、それが可愛いって思う所でもあるんだけど。


最後はヌイグルミが手放せないこと。

何をするときも抱いてる。
ご飯を食べる時くらい横に置いたら？って言ったこともあるけど、泣きそうな顔でさらに抱きしめる力が強くなってからは何も言わない事にした。



今日もいつもと同じかなって思って、トイレに行ってリビングに戻った。


その数分の間に康二が居なくなっていた。





………………は？どこいった？





パニックになって家中を探していると、玄関の開く音がした。

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