紫 ページ9
倒れて8日が経ち、大倉自身の呼吸も戻ってきたため、人工呼吸器が外され、酸素マスクになった。
「大倉ー!よかったなあ!ようがんばった!」
医「肺炎の方も治まってきたので、あと3日ほど抗生剤続けながら、呼吸状態が安定し次第、一般病棟に戻っていただきますね。ほんまによく耐えましたよ、大倉さん」
「ありがとうございます!ほんまによかったあ」
そう言いながら大倉の腕をマッサージしていると、大倉の手が動いた。
「大倉!?大倉!!わかるか!!」
大「…………」
目は開けへんけど、眉間にしわ寄せて首やら腕やら動かしてる。
「はよ起きやー?もうみんなたつと話すの待ちくたびれてんねんから〜」
手を握って話すと、ほんまに弱い力で握り返してきた。
酸素マスクのなかで必死に呼吸しながら、
時折手足を動かしていた。
看「失礼しまーす!検温ですお願いしまーす。」
「あの、大倉が起きひんのですけど…」
看「まだお薬の鎮静作用が残ってるんやと思います。意識は戻ってはるので、もう少ししたら目が覚めてくると思いますよ^ ^
うん。お熱も下がってきましたね、よかった〜」
「そうですか…ありがとうございます」
看「なにかあったらいつでもいうてくださいね^ ^」
「大倉、もう一踏ん張りやで。ゆっくりでええからな、起きるまで待っとるから。ちゃんと休んでな」
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作者名:Aqua | 作成日時:2019年6月30日 22時