黄 ページ35
丸が、大倉が手握った言うとったけど、もう意識戻ってるんかなぁと、少し不安と期待を持ちながら、村上くんと大倉の病室へ向かった。
「大倉〜？入るでー」
薄目を開けてキョロキョロしている大倉
村「大倉！わかるか！俺誰か分かるか！」
村上くんのほうを見つめている。
「大倉！わかるんやな！俺やで！亮やで！」
目を合わせて、瞬きで返してくれる。
「よかった…意識戻ったんやな…」
すると先生と看護師さんが何やらガラガラと入ってきた。
医師「大倉さーんわかるー？呼吸の管抜きますからねー」
すかさず看護師さんが説明してくれる
看「大倉さん、自分で呼吸できるようになってきたので、呼吸器を外していきますね！」
医師「はい抜きますよーしっかり咳してねー」
大「ゲホッゲホッ…ゲホゲホゲホッオエッ…ゲホッケホ」
ズズズズズズ
吸引されながら、管を抜かれる瞬間は少し苦しそうに咳き込んでいる
酸素マスクに付け替えられ、苦しさのせいか涙を流している。
医「大倉さん、手握れます？…うん、じゃあ離せますか？…
よし。
左は弱いけど、リハビリすれば戻るかな。
じゃあ次足立てれますかー？」
先生が次々大倉の体や目の動きをみて、後遺症をチェックしている。
医「よし、特に大きな後遺症はみられないですね。少し左手と左足が動かしにくそうなので、リハビリ頑張りましょうね」
亮・村「ありがとうございました」
「大倉！よう頑張ったな！大丈夫や！すぐ動くようなるから！」
先生たちが出ていき、大倉の左手を握ってそう話しかけた。
大「あ・り・が・と」
すると酸素マスク越しに、口パクでありがとうなんて言うから不覚にも泣きそうになった。
村「リハビリ頑張ろな！俺が毎日スパルタしたるわ！」
村上くんの明るい言葉に、大倉もほんの少し笑顔になった
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作者名：Aqua | 作成日時：2019年6月30日 22時
