緑 ページ23
せっかくのドライブだけど、正直めまいがして起きてられへん。
亮ちゃんには強がって見せたけど、
視界がグルングルンして、目を閉じても体が回転してるような感覚になってしんどかった。
だけどなんとか眠ったり、時々起きてみんなの会話を聞いたりして到着するのを待った。
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安「おーくら〜、着いたで〜起きれるか〜?」
「…やす〜、起きとるで〜」
丸「何や起きとったんか!外みてみ!!」
「んー?」
めまいがしつつも、おそるおそる目を開けて外を見てみると、
満開に近い桜並木が見えた。
思わず泣きそうになった。
もう花見とかこんな楽しいこと、できずに死んでまうんやろかとか考えてて、だけど皆んなが俺なんかのために色々考えてくれて、いつでも背中押してくれるから
そのおかげで今も生きれてるんやって思うと…
安「きれいやなぁ。」
亮「大倉?外出てみる?」
「うん。ごめん、ちょっとだけ肩つかませて」
丸「おいで!僕の方におつかまり!」
こんなわがまま言っても、笑いに変えて和やかな雰囲気で俺をサポートしてくれるまるちゃん。ほんま感謝しかない。
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少し歩いた先に、花見スポットがとれたと横山くんがはしゃいでいる。
レジャーシートに寝転んで桜の香りに包まれながら、しばらく桜を眺めた。
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作者名:Aqua | 作成日時:2019年6月30日 22時