友達と二番星 ページ20
ルビーの前の席、窓側の後ろから二番目の席に座るとルビーの方を見る。するとルビーは隣の席の子の胸を凝視していた。確かになんか立派なものがついてるけど凝視するのは止めなさい。失礼でしょうが。
隣の女の子もルビーの顔を見ていて、ルビーが視線に気付き顔を上げると女の子はふわりと微笑んだ。
「あっ、すんません。ジロジロ見てもうて・・・めっちゃ美人おるやん思て。やっぱり、芸能科って凄いわぁ」
「いやいや、貴方だって・・・モデルさん?」
「せやねん一応。うち、寿みなみいいます。よろしゅう」
ルビーは本人の前で早速検索をかけている。そういう癖直せって言ってんのに・・・社会に出てどうするんだ。
ルビーはプロフィールを見て目を丸くした後、即座に話題を変える。
「リアル関西弁初めて聞いた!大阪の人?」
「あ、いや。生まれも育ちも神奈川。喋り方はなんて言うか・・・ノリ?」
『ノリでそこまで喋れるんですね』
「エセ関西弁だった!」
時は経ち、校内説明や校則の云々が終わると、ルビーは寿さんと私を連れてアクアの元へ走って行った。
ルビーは一通り説明すると「っていう感じで友達になったみなみちゃん!」とアクアに寿さんを紹介する。
「どういう感じだよ」
『コミュ力お化けって怖い』
「まぁ、友達出来て何よりだよ」
アクアがそう言うとルビーはすかさずアクアにも友達は出来たか、と聞いた。アクアは、別に友達作りにこの学校に入ったわけじゃない、と言う。出来なかったんだろう。
ルビーも気の毒に思ってか目を逸らしながら謝る。
「ごめんね辛いこと聞いて・・・もう教室での話しなくていいから・・・」
「話し相手くらいはできたっつの!男子はいきなり友達認定とかしねぇから。元より一般科はそっちと違って中高一貫だからそれなりに友達関係完成してて交友深めるのは時間かかるんだよ。別に入学ぼっちとかじゃねぇし、分かる?」
『滅茶苦茶饒舌になるじゃん・・・まぁアクアが自分からバンバン話しかけに行くタイプでないのは分かりきってたけど・・・』
「お前もそうだろ」
『いや私はルビー居るし』
そう言ってルビーを指差せば、「人任せかよ」と言われる。そんなのは知らない。ルビーと居れば必然的に友達が寄ってくるのだ。というかルビー本人が友達をお裾分けしようとしてくるし、その子もあんまり悪い顔はしないから別にいいのだ。
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作者名:Wolf @ 元フェアリー | 作者ホームページ:http
作成日時:2024年1月21日 23時