BTS 僕らのたった一人のヌナ (ページ5)

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私の兄ページ5

『絶対に嫌！！』

そう言って私はドアを勢いよく閉めて部屋を出た

私の髪の毛は生まれながらの黒髪

これまで染めたことはなかった

だからこそPDの発言には納得がいかなかった

Aのイメージを変えるために髪を染めよう

勿論、1つの提案として言ったのであろう

でも私のイメージって何？

私らしさって何？

持って生まれたものを変えて何になるの？

そんな安易な理由で私を変えること自体納得がいかなかった

宿舎に帰っても重苦しい雰囲気が続いていた

わかってる…メンバーのみんなも髪の色をよく変えてるし…

それがファンにとって新鮮味を感じることになるのに繋がるのを

でも…私は私でいたい…

夜中…眠れなくって自分のシェアルームを出た

キッチンでお水でも飲もう

JN「ひー痛い痛い」

ジンオッパの声が聞こえる

あの人こんな夜中に何してんだ？

鼻にツンとした匂いがし

気になって覗いてみると

自分でブリーチをしていた

『ジンオッパ？』

JN「え、Aなんで起きてるの！？」

『いや、こっちのセリフ何してるの？』

JN「いやーだってやっぱりAが髪色変えちゃったら余計メディアとファンが目を向けるでしょ」

JN「それならやっぱりイケメンが髪色を変えた方が注目を浴びれると思って！」

そう言いながら窓を吹くような音で笑う

金髪にするの何よりも嫌いなくせに

JN「だからAはそのままでいいんだよ！そのままがAなんだから」

普段はみんなに弄られてて

全くグループの長男なんて感じられないのに

こういう時ずるいんだよな

なにがあっても私たちを守ってくれる

たとえそれが自己犠牲が必要だとしても

そんなジンオッパ見てると私の意地が馬鹿らしい

黒い髪が私らしさなんじゃない

BTSとしての私だって私だ

『ねえ、ジンオッパ…私の髪もブリーチして！』

JN「え、今の発言聞いてた？」

『うん、それなら美女とイケメンの2人が髪色変えた方が余計に映えるでしょ？笑』

今日は真夜中に窓を拭く音が聞こえ続けていた

SG「…あいつらうるせぇ」

ずっとあなたは私のたった一人の兄