62,「筋肉」 ページ18
春千夜君は何も言わずニコッ、と笑う。
可愛らしいけど何その笑顔。待って怖いんだが。辞めてくんない。
「とりあえず行きましょうか。俺の後ろ、乗って下さい」
『えっっ、待ってくれないか怒ってたってことか』
「行けば分かりますよ。行かなかったら行かなかったでそれ相応の対応をしますけど」
『ごめん対応ってなに??行くから辞めてくんない』
とりあえず春千夜君のバイクの後ろに乗る。うわぁ、ニケツだぁぁ……不良だぁぁ…………
窮屈だと思っていたけど、思うよりバイクの上はスペースがあり二人乗りは楽々だった。
「捕まってて下さいね」
『あ、はい』
私が春千夜君の後ろにすとんっ、と座ると。
_________ブルルンッッ、とエンジン音が鳴るとバイクが発進し始めた。
『…………どこ行くんだ?』
「いつもの神社ですね」
『ナルホド』
最初は肩に手を回そうとしたが、それじゃ危ないと言われたので仕方なく腰に回す。
え?いやまって、筋肉すっご。うわぁ女の子みたいな可愛い外見してんのにめっちゃ背中逞しいし硬ェし。やっぱ男の子なんだなぁ、腹筋とか割れてそ………
…………待て、今私は何も考えた??
(逞しい?腹筋割れてそう??待て待てこの感じだと完全に私が春千夜君に対してセクハラ………)
『うおぁぁぁぁごめぇぇぇん!!!!!』
「!!?何やってんだよっ、」
カッ!と顔が熱くなって、罪悪感と羞恥に思わず春千夜君の腰から手を離し上に突き出してしまった。
びっくりしたのかバイクはキキィーッ、と音を出して急ブレーキ。
「っ馬鹿、危ねぇだろ!!」
『はいごめんなさぁい!!!!』
春千夜君には案の定怒られた。口調がめっちゃ変わってるけど多分キレると口調変わる系の子なんだろう。
「…………ゴホン。なんで手、離したんです?危ないって言ったでしょう。速度速かったですか?」
『いやいやいや、そんな事ないそうじゃない』
「じゃあ何で?理由があるなら俺直しますよ。また手を離されたら心配ですし」
理由??
春千夜君が男っぽかったので緊張しました?
言える訳ねーだろォォォォ!!!!!
改善??
出来る訳ねーだろォォォォ!!!!!!
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愛\(??)/(プロフ) - 続きが楽しみです!! (9月8日 16時) (レス) @page37 id: 1f94bf8b32 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高です最強です文才天才すぎですめちゃくちゃ好きです、、お手隙の際に更新してもらえたら嬉しいです!!完結までついて行かせてください! (2023年1月20日 14時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 可愛いのとか、弟にしたくなるきもちわかります!こんなにも私が望んだ作品はないです!!ありがとうございます!!これからも更新頑張ってください (2023年1月2日 2時) (レス) @page33 id: 8c92803490 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新ってしないんですか?私、この小説が大好きです! 更新待ってます!!!! (2022年7月24日 1時) (レス) id: 50f3e04b49 (このIDを非表示/違反報告)
ぴゃ - サーモン……!!寿司ネタのサーモンは苦手ですけど、塩焼きの鮭なら大好きでありますわ!!!なので……続きをお恵みくださいまし………ガハッ… (2022年7月16日 19時) (レス) @page40 id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2021年8月4日 22時