57,「渇望」 ページ13
えっ、待って愛情？？
『愛情………愛情？？？え？？』
「そ、愛情。くれるんだろ？それなら俺、早く愛情欲しいんだけど」
『待て待て、マイキーくんの大切な物を奪う目的の為にそう言ってんなら＿＿＿＿』
「ホント、だよ。俺が渇望してんのは……愛情だ」
イザナ君は、嘘をついてるように見えなかった。
この人がホントに愛情を欲してるとしたら……もしかしてマイキー君に取られたのって大好きな人、とか？
んー………それなら……
『わーったよ。じゃあ今からイザナ君は私の弟な』
「…………？」
イザナ君は予想と違う答えに驚いたのか何なのか、小首をかしげた。不思議そうな表情だ。
『愛情ってことは家族愛でもいいだろ？だから弟。私一人っ子だし親いないし家族欲しーんだよ。あ、兄でもいいぞ』
「家族、ね」
『弟でも兄でも家族の大切さは私は知ってるからな！可愛がるぞ！家族としてなら溺愛してやるよ！』
イザナ君が弟か兄かになってくれんなら嬉しいし。さっきまではキス魔の変人だと思ってたけど……
今はもう愛情不足の子供にしか見えなかった。幼い頃から愛される事が無かったのかもしれないし。
(それに家族にキスされたとしたらノーカンだろ！！つーかノーカンにさせてくださいモチベーション保つ為に！)
心を落ち着かせながらもイザナ君の頭を撫でてやると、彼は擽ったそうにきゅっと目を瞑った。
………………え待ってやだなに普通に可愛いんだが。
『…………それで、いいか？』
「………………ん」
待ていやもう弟じゃねーか。もう弟だろ。やべぇ弟にしか見えねぇ。弟と言わずしてなんと言うんだろう。
『じゃあこれから私の弟だな！』
「まあ、異性として意識させるのはこれからでいいか………」
『ん？』
イザナ君が、私の上から退く時に何か呟いたが聞こえなかった。意識とか何とか言ってたけど前半部分は聞き取れん。
「じゃあ、A」
『ん、どうした？』
「オマエ、これから苗字黒川にしろ」
『…………………………は？？』
待って待ってそう捉えちゃう？？そっちに言っちゃう？いいだろ弟的ポジジョンー、みたいな考え方で。
『いや、確かに姉的ポジションと弟的ポジジョンだが血は繋がってないから苗字は書類上無理というか』
「じゃあ婚姻届出せばいいだろ」
『いや逸脱してるわ』
ー
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愛\(??)/(プロフ) - 続きが楽しみです！！ (9月8日 16時) (
レス) @page37 id: 1f94bf8b32 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高です最強です文才天才すぎですめちゃくちゃ好きです、、お手隙の際に更新してもらえたら嬉しいです！！完結までついて行かせてください！ (2023年1月20日 14時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 可愛いのとか、弟にしたくなるきもちわかります！こんなにも私が望んだ作品はないです！！ありがとうございます！！これからも更新頑張ってください (2023年1月2日 2時) (レス) @page33 id: 8c92803490 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！更新ってしないんですか？私、この小説が大好きです！ 更新待ってます！！！！ (2022年7月24日 1時) (レス) id: 50f3e04b49 (このIDを非表示/違反報告)
ぴゃ - サーモン……！！寿司ネタのサーモンは苦手ですけど、塩焼きの鮭なら大好きでありますわ！！！なので……続きをお恵みくださいまし………ｶﾞﾊｯ… (2022年7月16日 19時) (レス) @page40 id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：実珠
| 作成日時：2021年8月4日 22時
