アンナチュラル〜Another story〜【横暴な彼の素顔】

Rokuro's story ページ10

日も落ちて今度はライトアップされた
桜が綺麗に見える頃

やっぱり1番にできあがるのは東海林さんで
隣のシートに遊びに行って飲んでいたりしている
一方で中堂さんはAさんの膝に寝転んで
座っているAさんの腰に抱きついたり
髪を触って見たり
AさんもAさんで中堂さんの頭を撫でたり
2人で笑いあったり…

あーもぅ！なんなんだここは！

三「完全に家と勘違いしてるね…」

残されたミコトさんと俺は
まだちまちまと飲んでいる。

「中堂さんお酒入るとさらにキャラ変しますもんね…」

三「だね〜
でも、羨ましいよね」

「ミコ「ねぇ、誰か毛利さんの連絡先知らない？」

恋人がいないのか聞こうとしたのに…
三「私知ってるよ」

「貸してー！」と言ってミコトさんから携帯を受け取ると、毛利さんに電話し始めた。

三「え？なんか事件？」
周りを見渡して見ても特に変わったことはなさそうなんだけど…


「もしもし毛利さん？Aだけど、
ちょっとラボの裏の公園で夕子が…
すぐ来て！」

それだけ言うと相手の返事も聞かず
ブチっと電話を切ってしまった。

「ふふっ何分でくるかな〜」

三「え？なになに？東海林と毛利さんなんかあるの？」

「んー。私もわからないんだけど
なんかあるっぽいなーって思って賭けにでてみた！
慌ててくれば何かある
怠そうにくれば何もないって思えるじゃん」

そう言ってニヤッとした顔は
悪魔にも見えた。


そんなことを知らない東海林さんは
相変わらず隣のシートのおじさん達と楽しそうに飲んでいる。


3分後。
ウーっとサイレンを鳴らして一台のパトカーが
公園の前に停まった。

「あっははは、大ごと！はははっ」

その大ごとの発端はあなたなんですけどね…

「あー向島さんも来ちゃったか〜
系、タクシー呼んで、

毛利さーん！」

Aさんはこっちだと呼ぶように
ぴょんぴょん跳ねていた。

your story→←Rokuro's story

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す