48話 ページ2
波乱の昼食がなんとか無事に終わった時には精神的にへとへとで、レンちゃんはそんな私を見て爆笑した。ひどい。っていうか、
「……笑うのはいいの?あの部屋」
「ん?あー、うん。っていうか、もうここまで来たら言っちゃうんだけど___ぶっちゃけ、あの部屋で会話禁止ってそこまで重大じゃないんだよね」
「へ?」
「正確に言うと、スマイル様の前では大丈夫なんだ。口元さえ見えないようにすれば。言い方は悪いけど、何を話そうと聞こえていないわけだし。だから、スマイル様の前でウチら使用人が話すのを嫌うのはね______きんとき様」
出たな純情踏み荒らし男______もとい、外交官様。
「前にね。一回、この状態になってしまった幹部様方が集まった時、スマイル様だけ話に参加できなかったらしくて、それで」
「……過保護……」
「それ、ご本人の前で言ったらその場で首が飛ぶよ」
気をつけて、と口に指を当てて笑う。
「ってわけで、意外と緩いスマイル様の担当なんだけど_______どうする?もうここでスマイル様の専属に入っちゃう?」
楽しそうにレンちゃんが言う。しかし、私は首を振った。
「少なくとも、この1週間が終わるまでは保留にする」
「そっか。ま、大事なことよね」
本当に大事なことだ。忙しさにかまけてうっかり忘れそうになるが、私の真の目的は全然別のところにあるのだから。
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すみれ - 続編おめでとうございます!この作品とても好きです! (2022年10月23日 21時) (レス) @page2 id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - あの、ちょいちょき面白くてクスッと笑ってしまう所がありとても好きなお話です。これから続きを読んできます! (2022年7月19日 21時) (レス) @page50 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
まほ(プロフ) - めっちゃこの小説が大好きで、この小説を読むでいる時間が一番幸せです(^-^)これからもよろしくお願いします (2021年9月16日 16時) (レス) id: dab527b906 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - スカ一さん» はい、大丈夫です。よろしくお願いいたします。 (2021年9月16日 6時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
スカ一(プロフ) - サンセットマリンさん» おはようございます、お世話になっております。ご了承頂きありがとうございます。では、今回の件はこれにて終了とさせて頂きたく思います。また、作者名、作品名を伏せて事の経緯の説明を当方の作品内でさせて頂いてもよろしいでしょうか? (2021年9月16日 6時) (レス) id: c3f5308968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サンセットマリン | 作成日時:2021年9月7日 18時