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「ん？」
『嫌なとこなんて、…ないよ』
膝の上に置いた手をぎゅっと握る。
本音を言ってしまった。それがやけにドキドキして、
好きだと言っているわけではないのに、なぜだか告白をしているようで緊張が襲う。
「……まじか」
ボソッと言葉を発した彼を盗み見ると、ぐっと唇を噛んで目をゆらゆらさせた後、その視線が重なった。
「じゃあさ、」
おもむろに彼は立ち上がって、わたしの目の前に一歩近づくと、
『……、なに、…え、わっ』
途端に肩を押され、私に覆いかぶさった。
紫耀の綺麗な顔が、今までにないくらい近い距離にあって、この状況を理解するために頭をぐるぐると働かせるけど、頭どころか全身に熱を帯びて、しっかりと働いているのは、ドクドクと大きな音を立てる心臓だけ。
「……こういうところは？……嫌？」
『え、…何、どうしたの紫耀、？』
「こういうことされたら、俺のこと嫌になる？」
『嫌…っじゃないけど、』
ああバカ、何言ってるんだろう自分。
なんて後悔するのは、言葉を放った後で。
そんな後悔とは裏腹に、彼のホッとした表情が目に入って
少しの期待が、キュッと胸を締め付けた。
「あぁ、なんで俺、今まで気づかなかったんだろ」
早く言っとけばよかった、なんて口にするから。
少し頬を染めて、わたしを見るから。
そんなの、そんなの、
期待しないほうが、無理だよ。
「Aが嫌なことはしたくない、……から、聞くけど、」
なんだか、彼の緊張が伝わった、気がする。
彼の喉がごくりと動いて、その唇がゆっくりと動いた。
「俺にキスされるのは、……嫌？」
ドクン、と心臓が跳ねる。
「俺に、好きになられるのは、……嫌？」
こみ上げる涙を必死にこらえて、
嫌じゃない、そう微かに声を発したと同時に
ベッドが小さくギシッと軋む音を立てた。
fin．
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hinata(プロフ) - ゆかさん» いつも読んでいただきありがとうございます！！ずっと見てくださってるなんて…ほんと嬉しすぎます！(；；)そう言っていただけるならいくらでも書きますので！これからもぜひよろしくお願いしますm(_ _)m (2021年2月16日 23時) (
レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - 月さん» はじめまして！！読んでいただきありがとうございます(；；)リピ読み…！めちゃめちゃ嬉しいです！！！また気が向いたときにお読みいただければ幸いです…！コメントもありがとうございました！！ (2021年2月16日 23時) (レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 更新嬉しいです！ずっとお気に入り作者登録しております。また新作書いてください！飛んできますので！笑 (2021年2月15日 0時) (レス) id: 3890b64e54 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - hinataさんはじめまして。完結おめでとうございます！保健室とベッド好きすぎてリピ読みさせてもらってます！ (2021年2月14日 23時) (レス) id: 11039f4f3f (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - AAAさん» わああとっても嬉しいです(；；) ドキドキしながら投稿したのでそんなこと言っていただけるなんて、、 わたしも頭の中で続編考えてしまいました笑 これからもよろしくお願いします！m(_ _)m (2020年4月14日 19時) (レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hinata
| 作成日時：2019年8月18日 5時
