２４ お城 北斗side ページ25
ここが大我の家なの？
大きなお城に大我は躊躇なく入っていく。
お城は広くて綺麗で、すれ違う人はこちらを見ながら頭を下げている。
じい
「王子、そちらのお方は…？」
突然声を掛けられてビクッとして大我に無意識に擦り寄ってしまった。
「急に声掛けないでよ、北斗がビックリしちゃうでしょ？」
じい
「大変失礼いたしました、しかし、王子、そちらのお方は？…ことによってはそれ相応の対応もありますし…」
「俺の大事な人だよ。俺の部屋に連れて行くから、しばらくは誰も部屋には近づけないでね」
じい
「…なんと！王子がやっと…！分かりました！」
「もーうるさいなぁ。もう行くから、じゃ、頼んだよ！」
大我はそう言うと、またスタスタと歩き始めた。
「ビックリしたよね？大丈夫、もうすぐ俺の部屋だから」
大きな扉の前で立ち止まると、大我は足で蹴飛ばす様に扉を開けた。
部屋は広くて明るくて、俺は大きなふかふかのベッドに下ろされた。
「ちょっと待っててね」
そう言うと、大我は部屋と繋がってるもう一つの扉から出て行ってしまった。
…これからどうなるんだろう。
すぐに食べられてちゃうのかな。
生きたまま食べられるのかな。
怖いよ…。
でも苦痛を長引かされて食べられるくらいなら、一思いに食べて欲しい。
俺はこれからの事に、ただただ震えるしかなかった。
「おまたせ…ん？どうした？震えてるけど寒い？」
「…今すぐ、食べるのか…？」
「え？」
「酷い目に合わせるなら…頼むから一思いに殺して…食べてくれ…」
「何言ってるの？そんなことしないよ？
なんで北斗を殺して食べなくちゃいけないの？」
「え…？違うの…？」
大我は俺をベッドから抱き上げると、さっき大我が出て行った扉の向こうに連れて行った。
「ごめんね、海よりはずっと狭いけど、ここなら君も少しは楽かな？」
そこにはずいぶん広めの浴槽があり、そこに水が張られていて、大我は俺をその中にそっと入れてくれた。
「あ…お水…！」
尾に水が吸い付くようにまとい、気持ちいい。
頭から一度潜ってみる。
はー…生き返る…。
ザバッと顔を出すと、大我がニコニコしながら俺を見ていた。
「良かった。ここで少し待っててね」
大我はそう言うとまた部屋から出て行った。
…大我、どうしたのかな。
俺を食べるんじゃないの？
なんで、生かしてくれるの？
なんで、お水の中に俺を入れてくれたの？
俺は大我のやっていることの意味が分からなかった。
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おゆまる(プロフ) - 名もないさん» 早速なおしました！教えて頂きありがとうございました！ (2021年9月18日 18時) (
レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
名もない - 36お城の「練習しようよ」が「練習ようよ」になってます！ (2021年9月18日 17時) (レス) id: 41a47282a9 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - リおさん» コメントありがとうございます！めっちゃ面白いって言っていただけて嬉しいです(o^^o)他のお話も読んでいただいてるんですね、嬉しいです！更新は不定期になりますが頑張ります！ (2020年6月8日 9時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
リお(プロフ) - めっっっちゃおもしろいです（ ; ; ）更新頑張ってください…！おゆまるさんの作品全部大好きです…！！ (2020年6月3日 21時) (レス) id: 1a67c38f2a (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - 腐女子ちゃんさん» いつもコメントありがとうございます！ほくちゃん…初恋に戸惑ってます。すれ違いってツラいですが、ほくちゃんには最後は幸せになってもらう予定です！ 更新頑張ります(o^^o) (2020年5月31日 16時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2020年4月5日 23時
