２３ 海中 樹side ページ24
樹side
「…やっぱり食べられちゃうのか？！」
人間って人魚食べるって本当のことだったのか…。
生かしておいて、そのまま食べるのか？
切り刻むのか？
焼くのか？
北斗が人間に食べられてる様子を想像しただけで身震いした。
「高地…早く助けに行こう…北斗…殺されちゃうよ…早く！」
「まって、待って…！樹、色々誤解してない？」
「何が？北斗、死んじゃう！」
「樹、北斗は死なないから…でも「食べられる」とは思う。樹が思ってる「食べられる」とは意味が違うけど…」
「何？だって食べられちゃうんだろ？」
高地の言ってる意味が分からない…。
「樹が知ってる『人魚と人間の言い伝え』もう一度教えって。俺の知ってる話とたぶん少し違うと思う…」
「え？俺は、
『人魚が人間に捕まったら、人間に食べられて、その後は2度と海には戻ってこない。そして「華鱗」が海に捨てられる』
って聞いてるよ」
人魚の間では当たり前に伝わってる話だ。
今更だろ？
「高地が知ってる話と何が違うのさ？」
「その…言葉の「意味」が違うんだよ…」
そう言って高地が話してくれた。
「食べられるって言うのは、
『人魚の全てを奪われる』ってこと。要するに『人間に北斗の純潔を奪われる』ってこと。人間と人魚がどうやって交わるのか俺も分からないけど…人間たちは、なんらかの方法を知ってるのかもしれない。そしてそのまま慰み者に…」
「…！！…」
「たぶん「華鱗」は海に帰れないように奪われて捨てられるのだと思う。人魚は「華鱗」を必守するはずだから相当酷いことされて奪われるのかもしれない」
高地の顔がだんだんと厳しい表情になっていく。
「とにかく、北斗は殺されることはないよ。ただし、それより酷い扱いをされる可能性はある。
たぶん「二本足」を与えられて「尾」を捨てさせられるんだ。だから海に帰れない…」
「北斗を助けないと…」
北斗がそんな酷い目に遭うなんて…想像すらしたくない。
それは高地も同じ様に思っているみたいで。
「樹…北の海の魔女に相談しよう。北斗を助けられる方法があるかもしれない」
「分かった！俺、行ってくる！」
「まって…！俺も連れてって！」
慎太郎がいつからそこにいたのか、俺と高地の間に飛び出してきた。
「樹、俺も行くよ」
高地も俺の目を見ながら頷いた。
「…分かった。３人で行こう！」
そう言って３人で北の海にいる海の護り神のように慕われている魔女のところに行く事にした。
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おゆまる(プロフ) - 名もないさん» 早速なおしました！教えて頂きありがとうございました！ (2021年9月18日 18時) (
レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
名もない - 36お城の「練習しようよ」が「練習ようよ」になってます！ (2021年9月18日 17時) (レス) id: 41a47282a9 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - リおさん» コメントありがとうございます！めっちゃ面白いって言っていただけて嬉しいです(o^^o)他のお話も読んでいただいてるんですね、嬉しいです！更新は不定期になりますが頑張ります！ (2020年6月8日 9時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
リお(プロフ) - めっっっちゃおもしろいです（ ; ; ）更新頑張ってください…！おゆまるさんの作品全部大好きです…！！ (2020年6月3日 21時) (レス) id: 1a67c38f2a (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - 腐女子ちゃんさん» いつもコメントありがとうございます！ほくちゃん…初恋に戸惑ってます。すれ違いってツラいですが、ほくちゃんには最後は幸せになってもらう予定です！ 更新頑張ります(o^^o) (2020年5月31日 16時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2020年4月5日 23時
