ほくとをちょっと長く愛でる２

つかまった８　by北斗 ページ8

「えっ…あ、あ、っと…あの、さ…京本…？」

「ん、なに北斗？」

こんな事って…こんな俺に都合の良い事ってあるのかなぁ…？？

自惚れてるわけではないけど…。

京本からのヒントで考えられる答えは一つしか見つけられない。


京本が俺にキスする理由って…。


しどろもどろになってる俺を覗き込んでくる京本はどこか楽しそうな顔をしていた。

「北斗…キスする理由、分かった？」

「ん…もしかして、もしかしてだけど…間違ってたら…本当にごめん…！自惚れてるわけじゃないんだ！…だけど…だけどさ…」

「はいはい、もう前振りはいいから。本題に入ってよ。俺が北斗にキスする理由は？
一体何でしょうか？」

京本が俺の目の前20センチの所まで顔を近づけてきた。

京本の綺麗な顔を目の前に、俺は唾をゴクッと飲み込んだ。



「……京本は、俺のことが…好き…？」



「…大正解！」



京本はニヤリと笑った。


そしてーーー


チュッ！


あっという間に20センチの距離を縮められ、また唇を奪われた。



「北斗が、好きだよ」



「き、京本…」



京本がそっと唇を離して、俺の出した答えを復唱してくれた。

顔が赤く火照ってくるのが自分でも分かった。

「ねぇ、北斗は…？」

「お、俺…？！」

「あの日、寝てる俺をじっと見つめてたよね？それで躊躇いながらもそっと俺に触れてきたよね？

普段は無視して俺を見つめるなんてしない北斗が、じっと穴が開くかと思うくらい見つめてきて自分から触ろうなんてさぁ。
それって…何でかなぁ？」

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