184 ( side Urata. ) ページ5
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與「 留学、しようと思ってる。 」
そう、言って来たのは、
グループ最年少の、真司郎だった。
ここ数年、独自の勉強で培って来た語学力は、目に見えるものになってきてて、
それは、俺を含めて、メンバーみんなが感心するまでになっていた。
その真司郎から、" 留学 " の言葉が出た時、
俺の頭によぎったのは、グループのことももちろんだけど、
グループのメンバーでもあって、
彼の一人の恋人でもある、Aのことだった。
付き合った当初、
なにやら言いづらそうにAとの関係を聞かされた時、
俺は心から嬉しかったし、
見守っていこうと決めたのは、もう半年も前のことで、
それから、仲睦まじくやってるんだな、なんて親の気持ちで見ていたのだけど、
真司郎からの言葉を、
Aは、知っているんだろうか、
そんなことがふと頭の中に浮かんでくる、
浦「それ、理央には言ったの?」
與「…まだやねんけど、」
浦「グループのこと思って先に俺に伝えてくれるのは、もちろん嬉しいし、俺は応援するけど、」
與「やって、言えへんやん、…それにまだいくってわけやないし、直也くんには言ったけど、まだ付き合って半年やで、…置いていけへん、」
浦「心配なの?置いてくの。」
そういった俺の言葉で、
真司郎の瞳が揺れた。
與「…、すぐふらつくやん、」
そんなことない、と言葉にした瞬間に、
扉の向こうに、
同じように瞳を揺らしたAがいて、
弾かれるように控え室の前から走り去るAの姿と、
それを追う、日高の悲痛な声に、
事の重大さを物語った。
追いかけようとした真司郎を止めて、
戻ってきたにっしーと秀太にその場を任せて、
Aを追ったであろう日高と電話してから、
そのあとは、明日のことも考えて一旦解散という形をとった。
Aを追った日高のことも心配だったが、 電話であんなことを言ってたりもしたし、
去年のツアー中にあんなことがあったりもしたが、根はしっかりしてる日高のことだから、
Aの事は日高に任せて、
俺は、今は、珍しく自分の言葉に揺れている真司郎に気を止めた。
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rio(プロフ) - 林檎印さん» いつもありがとうございます(^o^)!後輩くんが出てくると何故だかいい雰囲気ではなくなってしまう…波乱の幕開けみたいな感じですね!(笑)こらからも頑張っていきますので、今後もよろしくお願いします! (2019年2月11日 2時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - 宇宙飛ぶペンギンさん» 度々申し訳ありません( ; ; )変換できなかった箇所、確認させていただきました!別の方法で変換できるようにいたしました、ご指摘ありがとうございます、助かりました( ; ; ) (2019年2月11日 2時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙飛ぶペンギン(プロフ) - rioさん» コメント返信ありがとうございます、そして確認して頂いてありがとうございました(;_;)これからも楽しみにしています! (2019年2月11日 2時) (レス) id: 4bd4b0b0ab (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - 宇宙飛ぶペンギンさん» コメントありがとうございます!確認してきたのですが、特に変換できなかった場所がなかったので、何かのバグかと思われます(;;)お役に立てず申し訳ありません…!アプリの方でも確認したのですが、変換されてたので何度か更新して頂けると幸いです( ; ; ) (2019年2月11日 2時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙飛ぶペンギン(プロフ) - いつも楽しく拝読させて頂いています。228話の颯くんの「本当にそんなことがあるなら」の所が2箇所、名前変換できないのですが…他はできるので、そこだけだと思います… (2019年2月11日 2時) (レス) id: 4bd4b0b0ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rio | 作成日時:2018年10月25日 23時