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212 ( side Ito. ) ページ34

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変わらない思い。
それは、私がAへ込めた思いと同じくらい大きな気持ちだった。




千「それなら私も同じだよ。」

「本当に？」

千「なによ、本当だから。」

「そっかぁ、それは嬉しいなぁ。」



普段から、彼女はメンバーへの愛も
ファンの子への愛と変わらないくらい感じるけど、
お酒が入るとまた饒舌になるから
素直に受け取ることが多い。

嬉しい言葉をつらつらとこぼしていくAを見ながら
少しだけ恥ずかしくもなるけど、
Aのメンバーへの愛は本当だった。




「今年はたくさんまだ楽しいことがあるからね、まだまだ頑張らないと。」

千「そうだね、Aは？去年みたいにソロまたあるの？」

「ん？あーーえと、…あれ、いや、」

『あーーー、まだちょっとそれは言わないでくださいよ！』

「えー！だめなのぉ？」

『ダメです。』

「ちーちゃんにならいいじゃん！けち！」

『Aがまだ言わないでっていったんですからね。』

「あれ、そうだっけ？…そっかぁ、じゃあまだ言えない〜」




昔は、スタッフにさえ心なんか開いてなかったAなのに、
今では心から心配もしてくれるスタッフがいて、
ちょっと危なっかしい彼女を守ってくれるマネージャーもいて、
たくさんの人から、彼女は愛されてる。


10年かけてきた、彼女の思いを
周りのスタッフも、もちろんマネージャーも、
強く感じ取ってきたからだ。





愛されてるのが、嬉しくて仕方なかった。



與「みさこちゃんちょっといれて、」

宇「ん？あら、…え、ちょっと(笑)」

與「ちょっといれて〜どいて。」



そんな時、ふらりと後ろから現れたのは
彼女を違う意味でも愛してる人の一人、真ちゃん。


私と宇野ちゃんでAの横陣取っていたのに、
宇野ちゃんとAの間に入るように座ってきた。




「あれ、どーしたの、」

與「ねむい、ちょっとねかせて、」

宇「ここで？あっちで…あ、」



宇野ちゃんが身体をずらしせば、
あたかも当たり前のようにAの足を枕にして目を閉じる真ちゃん。

そんな真ちゃんに文句を言う宇野ちゃんは、
元々真ちゃんがいた席を見て、納得したように笑っていた。




浦「今日は！にっしーが、きゅうりを一本食べます！」

西「なんでだよ！食べねぇよ！たべ、嫌だ！」

秀「たかひろは〜私が作ったのが食べれないって言うの！？」






げらげらと大笑いする男メンバーのする姿で、
私と宇野ちゃんは顔を見合わせて苦笑いを浮かべた。

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