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「私は、真司郎の夢の邪魔になるのなら、って、思ったよ。」
あの日、あの噂を聞いた時、
真司郎の夢の、真司郎のやりたいことの邪魔になるのであれば、
留まる理由にになってしまってるのであれば、
そう思ったのは、たしかなことだった。
だけど、
それが、小さくよぎっただけで、
「でもね、真司郎が留学したって、そうじゃなくたって、…ちゃんと、別れを選択できる自信はなかったの、」
表情を変えないまま、
じっ、と私の話を聞いてくれてる真司郎。
「別れを選んだところで、私は真司郎の夢を応援できるのかな、後悔しないのかな、って、何回も何回も思った、」
となりに、真司郎がいないのに、
頑張ってって、自信を持って応援できる自信がなくて、
「本当は、ちゃんと応援したいし、頑張ってほしいし、それは本当のことなんだけど、…私は真司郎の手を離して、別れを選ぶ自信がない、そばにいてほしい、って思うし、…変わらず好きでいたい、」
噂を聞いて、真司郎の言葉を聞いて、
不安で、弱くて泣いた。
たくさん、たくさん泣いたけど、
だっちゃんと話して、
私は、改めて真司郎が大切なんだとわかった、
だからこそ、
「 真司郎が、好きだから、…別れるのは、嫌だよ、」
ぐっ、と胸が掴まれる感覚。
たしかな思いは、ちゃんと言葉にできたはずなのに、
返ってくる言葉が怖くて、
俯いていると、ぐらりと揺れる視線。
その瞬間に、温かいぬくもりに包まれる。
與「ほんまにごめん、… 俺の言葉で不安にさせた。」
痛いくらいに締められる身体は、
真司郎に抱きしめられてることに気付いた。
與「ふらついてる、なんてほんまは思ってへん。言葉が少なすぎた、…Aが俺しか見てないのは、わかってるつもりやし、ちゃんと感じてる。」
「…うん、」
與「 Aは優しすぎんねん、…俺がいなくて、感化されて、気持ちまで引っ張られるやろ、…今までだってそうやった、やから、隙間できるやろ。…そこに入ってきてまう奴もおる。」
「うん、」
與「それが不安やった、嫌やった、全部全部俺のものでいてほしい、わがままやってわかってる、子供やってわかってるけど、…ほんまは嫌で仕方ない、日高にやって颯にやって、隙を与えたくないねん、」
頭に手を添えられて、ぐっと抑えられると
言葉がかすかに震えてるのがわかる、
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rio(プロフ) - 林檎印さん» いつもありがとうございます(^o^)!後輩くんが出てくると何故だかいい雰囲気ではなくなってしまう…波乱の幕開けみたいな感じですね!(笑)こらからも頑張っていきますので、今後もよろしくお願いします! (2019年2月11日 2時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - 宇宙飛ぶペンギンさん» 度々申し訳ありません( ; ; )変換できなかった箇所、確認させていただきました!別の方法で変換できるようにいたしました、ご指摘ありがとうございます、助かりました( ; ; ) (2019年2月11日 2時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙飛ぶペンギン(プロフ) - rioさん» コメント返信ありがとうございます、そして確認して頂いてありがとうございました(;_;)これからも楽しみにしています! (2019年2月11日 2時) (レス) id: 4bd4b0b0ab (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - 宇宙飛ぶペンギンさん» コメントありがとうございます!確認してきたのですが、特に変換できなかった場所がなかったので、何かのバグかと思われます(;;)お役に立てず申し訳ありません…!アプリの方でも確認したのですが、変換されてたので何度か更新して頂けると幸いです( ; ; ) (2019年2月11日 2時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙飛ぶペンギン(プロフ) - いつも楽しく拝読させて頂いています。228話の颯くんの「本当にそんなことがあるなら」の所が2箇所、名前変換できないのですが…他はできるので、そこだけだと思います… (2019年2月11日 2時) (レス) id: 4bd4b0b0ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rio | 作成日時:2018年10月25日 23時