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少しだけ軽くなった心と共に、
私は女子控室に戻る最中、共同の楽屋から
なにやら声が聞こえて、
そういえば集合とか言ってたや、と
再び思い出して、楽屋のドアノブを引く
ひやり、と胸が冷たくなる、
中からの言葉が、聞こえた瞬間だった、
宇「なんでなの、Aの気持ち考えたの?!」
與「実彩子には関係ないやろ!」
宇「っ、…そんなんグループに関係ないって言ってるのと同じでしょ!!」
聞いたことのない実彩子ちゃんの上ずる声と、
真司郎の張り上げる声、
ガタン、と何かが倒れる音もして、
慌てて中に入る、
そこには、倒れる椅子と、
今にも真司郎に掴みかかりそうになる実彩子ちゃんと、
その二人を間を割って入るにっしー、
実彩子ちゃんを抑えてる秀太の姿だった、
「な、に…どうしたの、」
千「A、っ!…」
あまりに見ない光景に、言葉を失って小さな呟きしか出なかった。
そんな私に、なんともできないという様子のちあちゃんが寄ってきて、
みんなの目線が一気に私に向く、
「ちあちゃん、…なに、なにがあったの、」
千「真ちゃんが、留学するって…、そしたら、宇野ちゃんが、」
宇「真司郎のしたいことはわかってる、それを止めてるんじゃないの!…昨日、Aを泣かせたのは、真司郎が、っ…Aを傷つけたって事でしょ!」
與「やからそれは、…まだはな、っ」
宇「昔から言葉が少なくて誤解されてたのはわかってるのに、なんで今になってもそうなの、!」
與「っ、やから実彩子には、!」
宇「そんなんで、Aを置いていくなんて、言わないで、っ!」
「実彩子ちゃん、私は大丈夫だから、」
普段こんなに感情的に物を話さない実彩子ちゃんの悲痛の言葉が、
真司郎をどんどんと話せなくなってしまわせてる、
きっと、実彩子ちゃんだって、
こんな事真司郎に言いたいわけじゃない、そんなのわかってる、
だけど、
宇「大丈夫大丈夫って、…なにが大丈夫なの、」
「実彩子ちゃん、」
宇「大丈夫わけないじゃない!…傷つけたら、泣かせたら、絶対塞ぎ込むのわかってるくせに、…っ!」
「実彩子ちゃんって、聞いっ…」
宇「 大切にできないなら…、" 考えられないなら離してあげて!" 」
私を想ってくれてるその言葉は、
あまりにも悲痛な叫び声で、
控室に響いた。
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rio(プロフ) - 林檎印さん» いつもありがとうございます(^o^)!後輩くんが出てくると何故だかいい雰囲気ではなくなってしまう…波乱の幕開けみたいな感じですね!(笑)こらからも頑張っていきますので、今後もよろしくお願いします! (2019年2月11日 2時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - 宇宙飛ぶペンギンさん» 度々申し訳ありません( ; ; )変換できなかった箇所、確認させていただきました!別の方法で変換できるようにいたしました、ご指摘ありがとうございます、助かりました( ; ; ) (2019年2月11日 2時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙飛ぶペンギン(プロフ) - rioさん» コメント返信ありがとうございます、そして確認して頂いてありがとうございました(;_;)これからも楽しみにしています! (2019年2月11日 2時) (レス) id: 4bd4b0b0ab (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - 宇宙飛ぶペンギンさん» コメントありがとうございます!確認してきたのですが、特に変換できなかった場所がなかったので、何かのバグかと思われます(;;)お役に立てず申し訳ありません…!アプリの方でも確認したのですが、変換されてたので何度か更新して頂けると幸いです( ; ; ) (2019年2月11日 2時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙飛ぶペンギン(プロフ) - いつも楽しく拝読させて頂いています。228話の颯くんの「本当にそんなことがあるなら」の所が2箇所、名前変換できないのですが…他はできるので、そこだけだと思います… (2019年2月11日 2時) (レス) id: 4bd4b0b0ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rio | 作成日時:2018年10月25日 23時