煌めく君に恋をした

蓋をした感情 ページ30

Aside
ゆっくりと目を覚ます。

隣に居る士道君が居ない事に少し焦ったがよく考えれば一緒の生活は明日からで今日は下見だけだった事を思い出す。

そんな事を考えながら俺はさっき見ていた死について考える。

きっとさっき俺を囲っていた奴らは俺を嫌って居た奴らだと思う。

その中にノアやルナ、アダムにロキと言うメンバーが居たが驚きはしない。

どうせそんな事だろうと思っていたから。

裏切られるのが怖いなら最初から信用しなければいい。

そうすれば裏切られたって、ほらやっぱりって言える。

寂しい(悲しい)なんて感情は心(そこ)にはもう無い。

そんなのが当たり前な所だったから。

俺の中からその感情が消えたのは今から10年も前の話。










『誰も……居ないの？』

俺が風邪を引いて部屋で寝ていた時の事。

両親は疎か兄さん達も居ない、オマケに使用人達は両親が全員に休暇をわざと取らせた所為で誰もいなかった。

『お熱が……あるんだよ？……………なんで、誰も…………居ないの？』

子供が1人しか居ない広すぎる部屋。

ただの子供がそんな状況で寂しがらないはずが無い。

当時の俺はボロボロ泣いていた。

泣いた所で誰も来やしないのに馬鹿みたいに泣いて、それで泣き疲れて眠る。

ほんと、馬鹿みたい。

『信じるから裏切られた時に悲しくなるんだ。なら信じなきゃいい』

感情なんて捨ててしまえばいい。

何も考えなければ悲しいや苦しいなんて感情湧いてこない。

それでいい、それでいいんだ。

『ほんと…………馬鹿みたい……』ﾎﾟﾛﾎﾟﾛｯ

今日で泣くのは最後にしよう。

もうこんな心、蓋してしまおう。

そうすればもう何も生まれてこない。











『1人に……………しないでよ………………』

今になってそんな事思ったってなんにもならないのに。

ピシッ

何かにひびが入る音がした。

単なる手段→←なんて理想な

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