はちみつ色の日々 ２

＊ ページ21

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「…………っ、」





頭の痛みで目を覚ました。

ぼんやりと見える景色は見覚えがなくて
横たわってる背中がやけにフワフワしてる。





あれ………？

私何してるんだっけ、
っていうか、ここどこだっけ…………？






「あ、目覚ました？」


「……………、」






まだ頭が整理されてもないのに
いきなり目の前にドアップで現れたそれに
言葉も出ずに、固まってしまう。




この人…………、






「っ、！ひっ！？！？」







お、思い出した！！

この人、昨日のホストで
倒れて意識を失う瞬間、私を抱き抱えてくれた人だ。







「んな反応しなくても、助けただけだよ俺は」


「助け………、」




……あ、そうか。

助けてくれただけ？
起き上がった自分の体を何気なく見てみれば
確かに服は着て………、


って！！！
着てないじゃん！！

インナーは着てるものの
上はキャミソールで、下はショーツ。

完全にぬ、ぬ、脱がされてるっ！！






「ちなみにその服脱いだのは自分だかんな？
苦しい〜脱がせて〜って俺にせがんでくるから、脱がすの手伝っただけ」




動揺してる私に気づいた彼がそう言ってのけたけど
疑いが晴れる訳もなく。





「え？私がそんなこと……？」


「さすがに下着まで脱がすと誤解招くだろうし
そこで止めといたよ」






全然記憶にないけど……
まだ半分酔ってたし、寝ぼけてたし
そう言われると、なくはない………みたいな。





「………すいません、迷惑おかけして」


「うん、別にそれは構わないけど」





どんどんとシュンとしてしまいながら、布団で体を隠す私に
ベッドサイドに腰掛けてきて急に距離を詰めてくる。

その緊張感に、ぐっと布団を握りしめる手に力が入った。






「随分と無防備なんだね？」





って、唇が触れそうな距離。

わざわざそのセリフを近距離で
しかも色気を含んで放つ意味とは。






「か、帰ります………っ！」






耐えられなくて慌てて起き上がろうとするけど
下着姿な事に改めて気付く。

それに余裕げに笑いながら
服はそこにあるから、って丁寧に部屋を出ていってくれるし。




「…………、」




複雑な気分になりながら
着替えを済ませそのまま寝室を出て、玄関を出ると






「………あれ？」





見慣れた廊下があって
思わず足を止めてしまった。

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