はちみつ色の日々 ２

＊ ページ18

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確かにホストってイケメンだし
この場に乗り切れれば楽しいんだろけど、


………すごく疲れる。




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「はじめまして〜、宏光です」




もうこのまま楽しそうな先輩と後輩に隠れてコトを終えたかったのに
私の隣にはまた新しい人が。

今度はさっきの人とはまた違う
小さめなサイズ感と………、なんともチャラそうな雰囲気。





「隣、失礼しまーす」


「あ、はい……」




って、近っ！！

さっきの裕太って人より
隣に座る距離が近すぎない？！




「ごめんね、退屈してた？」


「いや、全然全然」


「そう？お姉さんお名前は？」


「A……です」


「へぇ〜、可愛い名前」





"可愛い名前"ってさっきも言われたけど
ホストでは決まり文句なのかな。

なんとなくさっきの人よりも警戒心を持ってしまって
恐る恐る話してると
それを見抜くかのように、ふって笑ったかと思うと
目の前のグラスにトクトクとお酒を注いでくる。





「Aとの出会いに、乾杯」





カチン、って勝手にグラスを合わせられて
いただきます、ってお酒を口にするその彼。

首筋を見せつけるかのように綺麗に何口か飲むと
グラスを持ったまま、また私に視線を移してきた。





「飲まない？」


「あー…うん、あんまり飲むとダメになっちゃうので」


「いいじゃん、めちゃくちゃダメにさせたいんだけど」


「……あ……はは……、」





ダメにさせたい、ってどういう意味なんだろ。

絶対適当だよね？
それか、ダメになるって意味勘違いしてない？





「あ、引いたね？今」


「いや……、引いたというか
きっとあなたのご希望に添える意味のダメになるってことじゃないと思うから」




そう言うと
一瞬目を丸くしたかと思うと、あははって笑い始めて





「いいね、何か。
俺すげぇAみたいな子好きだわ」




って、楽しそうに。

"好き"とか"可愛い"とか
思ってもないことをよくもまぁそんなポンポン言えるもんだな、なんて
ひねくれた考えしかできない私は
本当に可愛くないなって思う。

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