恋愛注意報

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「へぇ〜！
ニューヨークってそんなこともあるんだ？！」


「そうなの、日本じゃ考えらんないよね〜」


「日本て平和なんですねぇ」


「そうですねぇ……、ってなにこれ、
じいちゃんばあちゃんみたいな会話」


「ふふ、確かにこんなオシャレなとこでする会話じゃない」








二人ともお酒も入って
先輩の海外勤務の話をメインに話し込んでいて
少しずつ緊張もほぐれて、少しずつ敬語もなくなって。





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「先輩、海外でもモテてたでしょ？」


「え？そんなことないよ」


「うそだぁ〜！
海外のせくしーぼいんとかにめちゃくちゃ迫られてそうです」


「いや、俺そんなせくしーぼいんとか好みじゃないし」


「えー？そこ好みじゃない男います？」






裕太は部屋にせくしーぼいんの雑誌を隠し持ってるの知ってるし、
北山くんもバイト先にせくしーぼいんが来ると鼻の下を伸ばしてるのも知ってる。







「俺はどっちかっていうと
可愛らしくて、無駄にセクシーさを振りまいてなくて、
些細なことで照れてくれるような子がいいな」






可愛らしくて、セクシーさがなくて、
照れてくれる子…。

そんな子いるのか、って頭の中で想像していると







「……あ、大島先輩？」


「え？」


「ほら、高校時代の先輩の彼女だった大島先輩！
大島先輩ってそんな雰囲気ですよね、可愛らしいし！」


「え……あ、う、うん…、それもそうだけど…」


「そっか〜。
先輩はせくしーぼいんよりも、あんな感じが好きなんですねっ」







確かに大島先輩は可愛かった。

下ネタとかも、きゃっ///て照れるような恥じらい持ってたし。








「いや、それよりも今俺の目の前に、
「あっ、先輩、携帯鳴ってますよ？」








テーブルに置かれてた先輩の携帯が光っているのが見えてそう声をかけると
ひとつため息をついて、その携帯へと手を伸ばした。









「あ、ごめん。
嫁からだ、ちょっと出てもいい？」


「はい、どうぞどうぞ、嫁からの電話………、









・・・・え？









「よ、よめ…？よめ、さん？」





トメさん、ヨメさん的な？名前？









「もしもし、───うん、うん、
今ちょっと飲んでるから───、」









席を立って、遠のいていくその電話の声。









「ヨメサン……、嫁さん……。」









ふわふわ宙に浮いている状況なら一変

雷に打たれて、一気に地面に叩きつけられた。

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