恋愛注意報

４９ 裕太side ページ49

「ごめん……、ちゃんとまた改めて話すから」









ずっと一緒にいた幼馴染みだからこそ
一線を超えてしまうのは曖昧にしちゃいけないし、気持ちもきちんと伝わるまで伝え続けなきゃなのに。









「………わかった。」









それでも少しでも今日のことでAが俺を意識してくれたのなら
ちゅーして良かった、って思おう。

うん、そうだそうだ。
前向きに行こう、俺。
(結局緩い)






.








.









＊＊＊＊＊＊

「んっ、おいひー！」


「まじ？俺も食べたいっ」






無事にお粥も完成して
二人でダイニングテーブルに腰掛けて
お粥をハフハフ頂いた。






「あちっ」


「あーもうほら、慌てて食べるから」






ちゃんと冷ましてから食べないと、って
自分の分をフーフーして口に入れたAも
あちちっ、て顔をしかめた。







「んはは、Aだって熱がってるじゃん」


「まだ熱かった……」







舌火傷したかも、ってまた無防備に舌をペロって出すから
なんかもう全然分かってないな。

さっきまでのことすっかり忘れちゃってるじゃん。








「舌冷やす？」


「え？」


「俺の舌で冷やしてあげよっか？」


「はっ？！？！///」







バッカじゃないの？！って
顔を赤くして照れてる。

うん、可愛い可愛い。

こうやってまたこうして攻めちゃう俺も
全然懲りてないな。









「俺はさ、こうやってずっとAとなんでもない事で笑ってたいんだよね」


「………うん、」


「だから、ほかの男には取られたくない」








大人しくなったAに
今度こそちゃんと気持ちが伝わったんだと実感できた。

誕生日に好きって言ったけど伝わらなくて
俺がいるから他の男と外泊はしない、とか聞いたけど
ようやく一歩前進できた気がする。









「……とりあえず食べよ」


「そだね、またちゃんと伝えるからさ」








ここからが俺のスタートだ。

やっと少しだけ前進したこの関係を
うまくゴールまで持っていかないと。

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