恋愛注意報

４８ 裕太side ページ48

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やってしまった。

三度目のチューでお互い無言になってしまって
自分で自分が大混乱。







「……お粥作ってくる」


「え？」


「今日おばさん遅い日でしょ？
だから俺がお粥作ってきてあげるから待ってて」


「う、うん……」








放心してるAを部屋に残して
逃げるように一階のキッチンへと駆け込んだ。







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「や、やば……、」








勢い余ってAにちゅーしちゃったよ。
気持ちをちゃんと伝えもせずに、三回も…。

思い出すと、ぷしゅーっと顔から火が出そうなほど赤くなってる自分。









「やばい、どうしよう、
風邪で弱ってるのにちゅーなんてしちゃって、ドン引いてた。
絶対ドン引いてた。
うわーやばい、まじもう何してんだ俺…！！」







ぐるぐると一人で頭を抱えながらキッチンをウロついて
抑えきれない独り言をぶつぶつと。

つーか、逃げ出してきたのはいいものの
お粥なんて作れないし。








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「………はぁ……。」









滅多にため息なんてつかないし
滅多に悩むこともない俺だけど
Aのことになると、マイペースじゃいられなくなる。

特に最近は早くAを俺のものにしておかないと
他のやつに取られそうな危機感を感じるから。







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「裕太？」


「ひっ！！！」







その時後ろから聞こえたその声に
思わず悲鳴を上げた。








「大丈夫？
裕太がお粥なんて作れるの？」








パジャマにブランケットを羽織って階段を降りてくるA。

こういう無防備な姿も、これからずっと俺だけが見れる未来があればいいのに。









「ごめん、作れなかった」


「やっぱりね。
もうだいぶ調子もいいから一緒に作ろ？」


「………うん。」








さっきまで結構なオコだったのに
何事もなかったかのように、腕まくりをしてお米を鍋に入れ始めた。

その様子を隣でジーッと見つめていると
クルッと俺の方を振り返って、









「とりあえず今日は私も体調が万全じゃないし
さっきのことはなかったことにしてあげる」


「え？」








少し複雑そうな、泣きそうな顔。

いきなり幼馴染みにキスされて、Aが戸惑ってないわけがない。

焦ってしまった自分が情けなくなってきて
Aの手から鍋を取り、水を入れてあげた。

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