恋愛注意報

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「なんか安心したら眠くなってきた」


「う、うん…、私も……」







なーんて、嘘っ！！

手を繋いだはいいものの、まさかの指を絡ませる恋人繋ぎで
部屋に二人っきりで布団で恋人繋ぎをしてるって現状に
熱がどんどん上がってる気がする。

寝てるのに目の前がクラクラするもん。








「苦しくなったら起こして？
出来る限り看病すっから」


「大丈夫だよ、北山くんだって病人なのに…」








もう〜、無意味に優しいし
繋いでる手が汗でびっしょりになってるんじゃないかって気になって
ますます熱くなる。緊張する。








「でもさ俺、病人とは思えないほど
今ドキドキしてやべぇよ」


「え？」








潤んだ瞳が私を捉えるから
最高潮に心臓が爆発する。

死ぬ。無理。やめて、その目！！









「は〜あ、やばいどうしよ、まじで」


「な、なにがっ？！」


「さっさと寝よ、ほらAちゃんも寝てっ」


「そうだね、早く寝ないと治んないしね」








ドキドキしてる場合じゃなくて
早く寝て早く治さないと。

……とは思うのに、鼓動が邪魔して寝れない。








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「………おやすみ、A」









ひーーーー！！！

もうもう、もうーーーっ！！


甘い声。
シュガーより甘いよこの声、絶対！！









「……おやすみなさい……。」









平静を装って振り絞った声。

その声に満足したように笑顔を見せると
そのまま目をつぶって、寝息を立てた。









「……勘弁してよぉ……、」









小さく呟いて隣をチラ見すると
赤いほっぺで、口は半開いてて
少し息苦しそうに息を吐いてる音だけが部屋に響いてる。








あぁ…。

ほんとに頭痛くてクラクラする。

こんなにも北山くんにドキドキしちゃってるの
きっとこの高熱のせいだよね。








そんなことを思いながら
北山くんの寝息を子守唄に私もいつの間にか眠りについていた。

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