恋愛注意報

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「いや〜、ひびったわ〜」






二階堂くんと別れたらしい北山くんが戻ってきて
私達も一緒にホテルの方へと歩き始めた。








「あいつさ、原宿の方の店舗で社員で入ったんだって」


「へぇ、そうなんだ」


「そんで、あの女の子が隣の一番近い店舗の子だったらしくて
仲良くなりたかったらしいよ」


「……なるほど、」






まぁ仲良くなるにしても
あのやり方じゃ誤解しかないと思うけどね。







「ていうか北山くん
あんなかっこいいことするんだね」


「え？」


「あんなに自然に女の子助けるなんてやるじゃーん」






まぁその自然さのせいで女の子がひとり犠牲になったけど。

おどけるように肩をぶつけてそう言うと
なんだよ、って肩を軽くぶつけ返されて。







「Aちゃんもかっこいいと思った？」


「え？」


「俺にキュンとした？」


「キュンと……？」







んー・・。

頭の中で思い出す、さっきの北山くん。

確かにあの女の子が私だったら
あの子みたいに若かったら、
キュンとしてたかもしれない。






.









「してない……、かな？」


「えー？」


「かっこいいな、とは思ったよ。
もし同級生とかだったら恋に落ちてたかも」


「……なぁ、そんなに年齢って大事なの？」








あと一歩でホテルってとこで立ち止まるから
私も立ち止まって振り返った。









「大事…、っていうか気にはなるよ」


「そんなん好きになったら関係ねぇじゃん」


「そう…、だろうけども…」






確かに北山くんの言ってることは間違ってないし
好きになったら、そんなの関係ないとは思うけど……、


………あれ？
なんでこんな会話になってんだっけ？









「……ま、いいや。
とりあえず行こ、もうみんなフロントに並んでるし」


「あ、うん…っ」








フロントに行くともう他の店舗の人達がゾロゾロと揃っていて
社長の軽い挨拶を終えて、研修がスタートした。

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