恋愛注意報

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・・・はっ！！だめだめっ。
こんなとこで母性爆発させてる場合じゃない。

我に返って自分の頬をパシッと叩くと
その動きに反応したのか
もぞもぞと隣で北山くんが動き出して、







「あ、北山くん起き……、

？！？！？！？！？！？









「Zzzzz…」









おもむろに体勢を変えた北山くんは
私の方へと向きを変えてて、しがみつくように私に抱きついた。









「きっ……、」









北山くんんん？！？！？









パニックな私なんて露知らず
そのままスースー…、と寝息を立てて爆睡。









「ちょっ、起きてっ」


「ん〜…」


「ねぇ、ほんと周りに見られるからっ///」


「んん………、」








小声で声をかけながらバシバシ肩を叩くと、ギュッて抱きついたまま
ゆっくり開かれた可愛いおめめ。

寝起きの熱を持ってる上目に見つめられるから
反射的にゴクリと唾を飲み込んだ。









「………寝てた。」


「う、うん……、」


「いつもの癖で抱きついちった」


「………癖？」


「ふぁーあ、寝た寝た」








んー、って軽く伸びをして
いつの間にかお互い取れてちゃってたイヤホンを鞄にしまうと
またコテン、と私の肩にもたれかかって目を閉じる。









「ね、ねぇ、今着くってばっ」


「寝てるAちゃん、可愛かった」


「え？」


「俺より先に寝ちゃってんだもん、
寝顔じっくりいただきました」


「やだ、勝手に見ないでよっ」


「いっひひ〜♪」








話をしてても、もたれかかったまま。

北山くんのふわふわの髪の毛が首元に当たってくすぐったい。









「ていうか、癖ってなぁに？」


「え？癖？」


「さっき寝起きの時に
つい癖で抱きついちゃったって」


「あぁ……」


「いつも寝起きは女の子に抱きついてるの？」


「・・・」


「いいねぇ、若いって…」








こんだけ可愛い顔してるんだから
今まで彼女のひとりやふたり(いや、もっとか？)いたんだろうし
寝起きに甘えるタイプなのかなぁ…、なんて。

余計な妄想と、余計な想像力。









「でも最近はなーんもないよ、
女の子と朝迎えるなんてことも」


「えー？そうなの？」


「ちゃんと好きな人いるもん、俺」


「……好きな人？」


「そう、好きな人。」








絶妙なタイミングで私の肩から顔を上げたかと思うと
じっ、と見つめられてその視線に私も目を逸らせなかった。

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