欲しい愛と、知らない恋 ２

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ちゅっ…、て吸い付くように何度も唇が重なる
触れるだけのキスがもどかしくて
ひろを求めて無意識に口を開くと、

その気持ちを汲み取ってくれてるかのように
すぐに優しく絡まる舌。








「……ん、……ぁ……っ、」









小さく声が漏れちゃう私を見かねたのか
音を立てて唇を離したひろに
目の前の濡れた唇が目に入った。

その赤くて柔い唇。
またすぐにでも触れて欲しくて、めちゃくちゃにされたくて
再び目を瞑った。









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・・・のに。









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ばふっとそのまま後頭部を支えてた手のひらでひろの胸元に押し付けられて
キスをしてもらう前の体勢に逆戻り。



まだ甘いキスが続くとばかり思っていた矢先の出来事に
戸惑いを隠しきれずに顔を上げると、









「寝よっか。」


「へ？」


「明日も早ぇし、そろそろ寝ないとなっ」









ポンッ、て私の頭を撫でてから
腰良くなったわー、って立ち上がり伸びをする。







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「・・・」









え、なにこれ。

何この蛇の生殺し状態。









まだ熱を持って疼いてる身体と
さっきまでのキスを思い出させる濡れた唇。









「おーい、寝るぞー」









そんな私の気持ちを知ってか知らずか
放心状態でペタン、と座り込む私の手を取り立ち上がらせると



いきまーす。って
そのまま引っ張られてベットの中へ。









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いつもの香りと、ふわふわのベットの中で
抱きしめられながら抱き枕になって。









「おやすみ、A」



「………おやすみ、」









・・・デジャブ。

昨日と同じじゃん。

私ばっかりどきどきしてむらむらして
触れて欲しくてたまらない。





もっともっと……、って……。









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「…………、」









耳元で聞こえてくるひろの鼓動は
相変わらず規則正しく心地いい音で
私ばっかりがどきどきと鼓動を早ませてることを思い知らされた。

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