98 北山side ページ49
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玉からの電話を受けて部屋を出ると
ひんやりとした空気に触れて、一気に体温が下がる。
エレベーターに乗り込むと、再び玉からの着信があって
急ぐ気持ちを抑えて通話ボタンをタップした。
「どした?」
「もう部屋出た?」
「おう、今エレベーター乗ったとこ」
そう答えると
電話の向こうから彩月の声が微かに聞こえてきて、
「もうまじで酔っ払っちゃって
手つけらんないから早くきて〜」
「つか、なんでお前ら二人で部屋飲みなんてしてんの?」
「ミツが今日彩月姉ちゃんの誘い断ったからでしょ?」
だから埋め合わせで俺が呼ばれたんですけど、って不服そうな声。
その向こうで、ゆうたぁ〜!って陽気な声が聞こえる。
「とりあえず今行くから待っとけ」
「あいあい〜早くしてね〜」
と、すぐにツー、ツー……と切れた電話。
携帯をポケットに突っ込むと
すぐにエレベーターが一つ下の階に到着して、玉の部屋へと足早に向かった。
そして、ドアに手をかけた瞬間
Aのさっきの顔が蘇ってきて思わず手を止めた。
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────……いいよ?
自分でも制御出来なくなってたペットへの想い。
それに応えてくれるかのように
可愛く甘えてくれて、受け入れてくれてた。
それなのに
Aの気持ちなんてお構いなしに置いてきて、
その寂しそうな目には気付いてたけど
どうしても彩月のことは放っておけない。
そもそもAだって
俺のことを自分を養ってくれる
”ご主人様”としか思ってないんだと、思う…し。
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「……ペット、なんだよな…。」
あんなことまでしてしまったくせに
まだ”ペット”という肩書き。
俺は前に進みたいのか、進みたくないのか。
”彩月”という存在が俺の中で完結しない限り
きっと答えは見いだせない。
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はちみつ(プロフ) - アイシュさん» なかなか玉担さんってここでお会いすることってないので嬉しいですヽ(´▽`)/はい♪移行先ではみっくんほどではないですけど、玉ちゃんも重要になってくるので是非よろしくお願いします^^* (2019年1月6日 8時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - moraさん» ひろが優柔不断でグダグダなってしまってるんで、なんとか持ち直したくてじたばたしてます、今( ̄▽ ̄;)笑 フラグカモンですか(爆)では移行先でもかるーくフラグギリギリで頑張ってみますね!笑 (2019年1月6日 8時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
アイシュ(プロフ) - えそうなんですか!!その展開楽しみすぎます!!北玉のお話すごく好きなので、移行先でも読ませてもらいます!(^o^) (2019年1月5日 21時) (レス) id: 9a45185319 (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - え?どのへんがグダグダ?まっったくもってグダグダしてないのですが…。そして、わたし個人的にはフラグかもん 笑個人的にですよ?笑おふろからのくだり、最&高だったんですけど♪ (2019年1月5日 18時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - アイシュさん» おお!!たま担さん!!待ってました!移行先でその展開になりつつあります!(ネタバレ笑)玉担さんにもドキドキしてもらえるように頑張りますね♪移行先でもよろしくお願いします^^* (2019年1月5日 15時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつみゆ | 作成日時:2018年10月16日 20時