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「おう。たま?どうした?」
上半身を起こして私に跨ったまま
携帯を耳に押し当てると聞こえてきた、”玉”って言葉。
電話の相手が玉ちゃんだったことに
内心ホッとしたのに、
「……え?彩月が?」
突然に出てきたその言葉。
さっきまでの熱くなってた身体が
一気に冷却されたように冷たくなってくのがわかった。
「…あぁ、うん、うん。
わかった。すぐ行く」
”すぐ行く”
すぐ、行く…?
こんな状況の私を置いてくの…?
その言葉を聞きながら
思わず下から腕を握りしめた。
やっぱり私は所詮ペットなんだって
また痛感してしまい
鼻の奥がツン…となる。
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「わり。ちょっと急用できた…」
「急用…?」
申し訳なさそうに眉を下げるけど
それは今私といるよりも大事なこと…?
私のことよりも優先しなきゃいけないこと…?
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「彩月がちょっと手つけらんないらしくて…」
「え?」
「ごめん。俺が行ってやんねぇと」
するっ、と私の腕は名残惜しさもなく簡単に離されて
部屋着のまま上着を羽織ると
ベットに座り込んだままの私の頬にそっと触れた。
「ほんとごめん。先に寝てていいからな?」
そして、私の返事を待たずして閉められた寝室の扉。
一気に冷えた体温と、暗い部屋。
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─────行かないで。
ちっちゃく呟いたその言葉なんて聞こえるはずもなくて
遠くの方で玄関の鍵が閉まる音がした。
それと同時に頬を熱いものがつたって
ひとつ、わたしの中で気持ちが確立した。
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────ひろが好き。
ご主人様とペットという関係じゃなくて
好きで好きでたまらない、
私だけのものにしたい。
私のことを、ペットじゃなくて
愛して欲しいんだって。
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はちみつ(プロフ) - アイシュさん» なかなか玉担さんってここでお会いすることってないので嬉しいですヽ(´▽`)/はい♪移行先ではみっくんほどではないですけど、玉ちゃんも重要になってくるので是非よろしくお願いします^^* (2019年1月6日 8時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - moraさん» ひろが優柔不断でグダグダなってしまってるんで、なんとか持ち直したくてじたばたしてます、今( ̄▽ ̄;)笑 フラグカモンですか(爆)では移行先でもかるーくフラグギリギリで頑張ってみますね!笑 (2019年1月6日 8時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
アイシュ(プロフ) - えそうなんですか!!その展開楽しみすぎます!!北玉のお話すごく好きなので、移行先でも読ませてもらいます!(^o^) (2019年1月5日 21時) (レス) id: 9a45185319 (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - え?どのへんがグダグダ?まっったくもってグダグダしてないのですが…。そして、わたし個人的にはフラグかもん 笑個人的にですよ?笑おふろからのくだり、最&高だったんですけど♪ (2019年1月5日 18時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - アイシュさん» おお!!たま担さん!!待ってました!移行先でその展開になりつつあります!(ネタバレ笑)玉担さんにもドキドキしてもらえるように頑張りますね♪移行先でもよろしくお願いします^^* (2019年1月5日 15時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつみゆ | 作成日時:2018年10月16日 20時