欲しい愛と、知らない恋 ２

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「ひぃぃっ！！」


「なんだよ」


「べ、別に……、」








うう…。

不意に目が合ってしまった
濡れてる髪の毛の色気がやばいんですけど、ひろさん。








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「あのさ、」


「うん？」


「昨日、ごめんな」


「え？」








巻いてるタオルの胸元を握りしめながら
羞恥に耐えていると、不意に言われたその言葉。









「仕方なかったとはいえ
急に他の男んとこ預けたりしてさ」


「……あぁ…、」


「怒ってただろ？」








私の様子を伺うようにそう言うから
湯船の中、体育座りに座り直して膝を抱えた。









「……ちょっとだけ。」


「やっぱそうだよな〜」


「でも玉ちゃんがいてくれたし、大丈夫だよ」


「・・・」


「所詮私なんてペットだから
邪魔な時は玉ちゃんとかに預けてもらってもいいよ？」








・・・なーんて。

そんなの本当は嫌だけど。

誰よりも私を大事に最優先にしてほしいっていうのは
ペットが言うべきではない”わがまま”なのかなって思うから…。









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「……それでいいわけ？Aは」


「それでいい、っていうか…
そうするしかないじゃん……。」









わがまま言って捨てられるのも嫌だもん。

まだもう少しだけ
ペットとしてでもいいから、一緒にいてほしいんだもん。







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「……もう上がるね、私っ」


「いや、ちょっと待てって」


「ひろより先に入ってたからのぼせそうなのっ」









ひろが何を言いたいのかもよく分かんないし
本当に熱くて、のぼせそうになってきた。


タオルをがっちり手で固定しながら立ち上がり
湯船から出ようとすると、









「ひゃっ……っ、！」









入浴剤が仇となって
滑ってしまった浴槽の中、









「……あっぶね、」









咄嗟に支えてくれた、熱い身体。



タオル越しに触れ合う部分が
ドクドクと熱く、悲鳴をあげた。

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