欲しい愛と、知らない恋 ２

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「これね、めちゃくちゃいいお肉なの」


「だろうな、すっげうまいもん」


「前はこんな高いお肉買うことなかったんだけど
ひろのペットになってから躊躇なく買えるようになっちゃった…」


「いいじゃん、別に」


「ダメだよ。破産して生きて行けなくなる…」


「俺が破産すると思ってんの？
ぜってぇ苦労させねぇけど」


「・・・」







別にひろが破産するなんて思ってないけど
いつかひろに捨てられた時に
元の金銭感覚に戻すのが大変そうだな、って話なのに…。

当たり前のようにずっと養ってくれようとしてるとこ
ちょっと嬉しいじゃん。









「それにAそんな金遣い荒くないよな」


「え？そう？」


「なんならA来てからの方が出費減った気がする」


「それは外食ばっかりじゃなくなったからじゃない？」


「ま、それもあるな」









んまい！！って頬にめいっぱい詰め込みながら
食え食え、ってどんどんお皿に乗せてくる。

焼肉とかもそうだけど
食に関するともの凄く世話を焼いてくれるとこも、凄くいいと思う。









「あんまり食べるとシュークリーム食べれなくなっちゃう」


「別腹だろ〜？」


「そんなこと言ってるから太るんだもーん」


「だな、確かに。」


「ちょっと！否定してっ！！」









だって実際太ったじゃん、ってケラケラ笑うから
お皿にこんもりしてたお肉をひろのお皿に乗っけた。









「ダイエットしてやるんだからっ！」


「へぇ〜、じゃあシュークリーム食わねぇの？」


「・・・」


「すっげ、んまい店なのに」


「・・・」


「俺一人で食っちゃお、

「だめっ！たべる！！」


「食うんかーい！」









こんなくだらない会話だけど
笑顔が溢れる、一日ぶりのひろとの時間だった。

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