欲しい愛と、知らない恋 ２

８５ 玉森side ページ36

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「ミツ、なんだって？」


「あ、うん……、今日は大丈夫だって」


「へぇ、良かったね」







本当は電話口から聞こえてたけど。

ミツってあんなに甘い声も出すんだな〜。

俺にも相当甘いけど
やっぱ女の子相手だと全然違うな
悔しい。(なんで)









「じゃあ私行くね。
泊めてくれてありがとうっ」


「いいえ、いつでも来てくださーい」


「ふふ、ありがとう」








部屋着とか洗濯して返すね、って
そのまま玄関へと向かったAをお見送り。









「ねぇねぇ、」


「ん？」








そして靴を履いて振り返ったAに、









ちゅっ、









と、不意打ちで唇を奪った。









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「？！？！」


「宿泊料として唇いただきましたっ。」


「はぁ？！///」









ペロッとわざとらしく唇を舐めながらそう言うと
顔を赤くして唇を抑えて
驚きからか、少しよろめいて玄関扉へともたれかかった。









「いいじゃんこんくらい、
昨日一晩我慢したんだよ？」


「ま、まぁ……、」


「柔らかいね、Aの唇」


「そ、そういうこと言わないでくれるっ？！///」


「んはは」









抱き心地だけじゃなくて
唇まで柔らかかった。

そして、平然としてるように見えるでしょ？

実はめっちゃ緊張したんだけど、俺。









「……ほんと玉ちゃんって不思議…、」


「そう？」


「あんまり誰かれ構わずチューとかしない方がいいよ？」


「俺はそんなしてないもん。
ミツのが誰かれ構わずしてると思う〜」


「・・・」


「あ、凹んだ」


「へ、凹んでないよっ」









この期に及んでもまだ
ミツのこと好きになってるの気付いてないのかな。


それとも
気付かないフリをしてんのかな。






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