今夜、激甘注意報 【鬼滅の刃】【短編集】

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貴方side

夜中に目が覚めた。

と、言っても朝５時。


布団に潜って目を瞑っても落ち着かない。


しょうがないので音をたてずに、布団を出て着流しの上に羽織りを羽織った。


机の上にキチンとたたまれている炭次郎の羽織り。


私は、自分の羽織りを脱いで、炭次郎の羽織りを着た。


蝶屋敷の屋根に上って屋根の上に座った。


こうやって朝方に外にいるのは鬼がいなくなってから初めてだなぁ…


でも苦手だ。



炭次郎の事を思い出すから。


視界が滲んできた。


掠れた声が出る。


笑い飛ばしてほしいの。


いつもみたいに。



Aは、馬鹿だなぁって。


そう言って、頭を撫でて私には、眩しくて


勿体無いくらいの


笑顔を向けてよ。




笑い飛ばして？





いつまで泣いてんのって。







「……たんじろ………」



掠れた声で呼ぶ。




分かってる。居ないのなんて誰よりも分かってる。


私の声は、虚しくなくなった。



最初から知ってる。炭次郎がもう


私を呼んでくれるのなんて。


撫でてくれるのなんて。


伊ノ助に怒って


善逸に怒って




炭次郎ってば、怒ってばっかじゃん。





「ははっ……」




ごめんね炭次郎。


私助けられないや。


皆の炭次郎、殺しちゃったよ。


嗚呼









どうしようーーー………









炭次郎「Aおはよう。」









「たん、じろ………？？」

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