【prsk】キミ色のセ カ イにて。【短編集】

モーニングルーティーン…？　司 ページ2

『…げ』

朝から厄介なの(変人ワンツー)を見つけてしまった…が、声を掛けられなければ大丈夫…だよな…？
…え、待って、なんか振り向いてくるんだけど…？！！！私…じゃ、ないよね！！きっとそうだ！

……なんて脳内でのやり取りをほぼ毎日行なっている。もう、毎朝の習慣だ。

ちなみに、私に話しかけられなかったことは今のところまだない。

「おや、Aくんじゃないか。」

「Aではないか！！早速だが助けてくれ！！！」

やっぱバレた…ってか、なんで司先輩を助けなきゃいけないんだ…

『嫌です。ってか、廊下でそんな大きな声出さないでください。』

「司くん…あぁ、なんて酷いんだ！僕は君をいじめるようなことはしていないよ…！」

「じゃあ、その手に持っているのはなんだ！！あと…顔が怖いんだが？！」

『たのしそうですねー、それじゃ』

面倒事に巻き込まれるのはごめんだ、その一心で逃げる。

「あ！！A！！…逃げられてしまった…」

後ろから大声で、名前を呼ばれたが…まぁ、許容範囲内だ。

……なお、逃げられた試しはない。
__________

「…どうしたものかねぇ…司くん。」

「だな、類。手強いぞ…」

オレ達は走るAの後ろ姿を見ながら話す。
…ん？待てよ…廊下を走っている…？！後輩が…？！いかん！頼れる先輩として、ときには後輩に注意もすべきだ！！

「Aー！！！！！廊下は走ってはいかーん！！！！！」

…よし、これくらいならあの距離でもAに聞こえるだろう…
それにしても…なぜ周りの奴らはオレを見る…？やはり、スターのオーラが…？！

「…おや…？Aくんがこっちに…」

類がAの方を見て少し目を見開いた。オレもそちらに目を向ける。

「…む？」

なぜ、Aがこっちに戻ってくる…？

『…』

無言…なんだか圧を感じる…

『…司先輩。』

「なんだ」

『…うるさいです。おかんか…！じゃなくて、なんであんな大声を出す必要があったんですか！さっき言いましたよね…？！』

「廊下を走るのはよくないからな！止めねばと思い、な。」

「…それにしても流石に声は大きすぎたと思うよ、司くん。」

『…なんだかなぁ…』
__________
続きます。

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