021 どんな相手でも、どんな逆境でも ページ21
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大貴side
白いワンピースに着替えたAが綺麗すぎて、さっきから心臓がうるさい。なんだこれ。なんだこの気持ち。
ユキ姉ちゃんの思うツボというか、完全に作戦にハマってしまってる感じがすげー悔しいけど。でも可愛い。やっぱり可愛い。
彼氏とのデートだからってドタバタと支度をして車に飛び乗った姉ちゃんに、一応お礼言っとこうと思って外へ出ると、運転席の窓が開いて手招きされた。
ユキ｢あんた、逃したらチャンスないよ。｣
大貴｢は、はぁ？｣
ユキ｢この１週間、本気でぶつかっていかないと。｣
大貴｢お、俺は別に……｣
ユキ｢自分だって気づいてんでしょ？｣
大貴｢だから……、まだ会ったばかりだし、何も｣
ユキ｢会ったばかりだから何よ。ビビっと来るのは会ったばかりでも何日後でも同じ。わたしが言いたいのはそんなことじゃなくて、｣
玄関でパタパタと音がする。
Aが出てきそうな気配に、姉ちゃんが急いで俺に耳打ちをした。小声で、でも強く。
ユキ｢好きなら本気でぶつかっていきなさい。どんな相手でも、どんな逆境でも。｣
大貴｢、……逆境？｣
ユキ｢恋愛に住む世界なんか関係ないってこと。｣
大貴｢は？どういう…、｣
ユキ｢あ、Aちゃん！｣
意味を尋ねる前に、姉ちゃんはAに視線を移してしまった。丁寧にお礼を言うAに大きく手を振り、｢すっごく似合ってる！じゃあね〜！｣と微笑みながら去っていく姉ちゃん。
ったく。どこまでもおせっかいだな。
こうして、ワンピースのAにドキドキしながら１日を終えた俺。
大貴｢ちょっと出掛けてくるね。｣
｢え？……うん、｣
日課である夜の散歩も、ひとりが丁度良かった。Aがいると心臓が落ち着く暇がない。いつからこんな意識してんだよ俺。
月明かりの下、砂浜に腰を下ろし、打ち寄せる波を見つめてため息をついた。
なんだかんだ言って、ユキ姉ちゃんに気づかされたのかもしれない。たぶん。いや絶対。
………俺、Aが好きなんだ。
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むぎ(プロフ) - まくるさん» ありがとうございます！大変なご時世だからこそ、少しでもみなさまの息抜きになればと思っています(^ ^) この新作もキュンキュンしていただけるように頑張ります。これから色んな展開が出てきますので、最後までよろしくお願いします☆ (2020年7月4日 19時) (
レス) id: 88d801cec9 (このIDを非表示/違反報告)
まくる(プロフ) - 初コメント失礼します。新しい作品ですね、おめでとうございます！いつもキュンキュンしながらむぎさんの作品を拝見させて頂いております。こんなご時世で大変かもしれませんが、自分のペースでいいので更新頑張って下さいね♪ (2020年6月28日 18時) (レス) id: 968d5c61de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎ
| 作成日時：2020年6月28日 15時
