016 ユキ姉ちゃん ページ16
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大貴side
本人は否定してたけど、不思議そうにテレビを眺めるこの子はやっぱりお嬢様なんだと思う。
でもそれなら尚更、いつまでも俺のスウェット着てもらうわけにはいかないし、もちろんここには女物の服なんてない。だから。
｢大貴ー！｣
チャイムも鳴らさずにガラガラと玄関の扉を開けてそう叫ぶのは、いとこのユキ姉ちゃん。ったく、声でけーよ。Aが驚いてる。
大貴｢いいもの届いたよ。｣
｢……いいもの？｣
大貴｢うん。受け取ってくるから、Aはここにいて？｣
不思議そうにするAに微笑んで、｢大貴ー！｣とさらに大きな声で叫ぶ姉ちゃんのところへ急ぐ。
大貴｢うるさいなぁ。聞こえてるって。｣
ユキ｢何よ。あんたが来い来いってうるさいから来てあげたんでしょーが。わざわざこんな大荷物…｣
大貴｢わーかったわかった。悪かったって。｣
俺の顔を見た瞬間、ぺちゃくちゃと喋り倒す姉ちゃんに相変わらず圧倒される。昔から気が強いけど、なんだかんだ面倒見がよくて、頼れるところは変わらない。女兄弟がいない俺にとって、彼女は小さい頃から本当のお姉ちゃんのような存在だった。
はい、持って。と両手に預けられた大きな紙袋。そこに詰まっているのはたくさんの洋服。
ユキ｢何プレイに必要なのこれ。｣
大貴｢ばっ、そんなんじゃねーよ！｣
ユキ｢言ってたじゃない。女の子に着せたいとか何とか、｣
大貴｢だから、そういう変な意味じゃなくて！………これには色々と事情があんの。｣
ユキ｢何よ事情って。まさか女でも連れ込んでんの？｣
大貴｢もういいから。帰っ…｣
ユキ｢………………ふーん。なるほどね。｣
俺の背後に視線を移し、ニヤリと微笑んだ姉ちゃん。
まさかと思って後ろを振り返ると、
｢……………、｣
奥から顔をのぞかせたAが、緊張気味に立っていた。
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むぎ(プロフ) - まくるさん» ありがとうございます！大変なご時世だからこそ、少しでもみなさまの息抜きになればと思っています(^ ^) この新作もキュンキュンしていただけるように頑張ります。これから色んな展開が出てきますので、最後までよろしくお願いします☆ (2020年7月4日 19時) (
レス) id: 88d801cec9 (このIDを非表示/違反報告)
まくる(プロフ) - 初コメント失礼します。新しい作品ですね、おめでとうございます！いつもキュンキュンしながらむぎさんの作品を拝見させて頂いております。こんなご時世で大変かもしれませんが、自分のペースでいいので更新頑張って下さいね♪ (2020年6月28日 18時) (レス) id: 968d5c61de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎ
| 作成日時：2020年6月28日 15時
