スクラブ男子 2nd season (２)

074 崩落 ページ25

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名取side









名取｢白石先生聞こえますか？｣






白石｢どうしたの？｣






名取｢地下水か何かわからないですけど、天井から水が滲み出してます。建設業者に問い合わ…｣









その時だった。大きな音を立てて天井が崩落し、ドドドドド、とたくさんの瓦礫が降ってきて、辺りはパニックになる。落ち着いてください！と叫ぶレスキュー隊。誰が落ち着けるんだこんな時に。俯瞰的にものを見てしまう自分の悪い癖と同時に、自分にも土が降り掛かった。









白石｢名取先生！？｣





名取｢………………｣





白石｢名取先生、どうしたの？｣









頭や背中に土を被ったけど、コンクリートが崩れてきたわけではない。ここら一帯はいいけど、他が………









白石｢何があったの？｣






山田｢白石先生聞こえますか、山田です。天井がまた崩落しました。僕は３両目付近にいますが、いっしょにいる伊野尾も無事です。近くに藍沢先生と緋山先生、雪村さんもいます。｣






白石｢わかった。ほかの人は？聞こえる？｣






藤川｢白石、藤川だ。2両目も無事。近くに名取もいるけど大丈夫そう。｣






白石｢わかった。上にいるのは、わたしと新海先生、横峯先生、冴島さん、芹沢さんだから……………待って、｣







藤川｢そう。さっきから岡本が全然見当たらないんだよ。トランシーバーも通じないし、近くで処置してる様子も見てない。2両目まではいっしょに来たんだけどさ。とりあえず安否確認頼む。｣









胸元のトランシーバーからどんどん安否確認の情報が入る。たしかに俺も岡本見てないな。この2両目で、俺と藤川先生と3人で対応していたはずなのに。まさか今の崩落で……？









嫌な予感がした次の瞬間。ズズ、と胸元のトランシーバーがまた無線を繋げた。そこから、ノイズと共に聞こえた声。









岡本｢…………あの、岡本です。｣









よかった。岡本は無事みたいだ。









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