ちょっと強くなりすぎた。2【hpmi】

番外編 3 ページ9

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「…メイドねぇ……」

『私だって好きでやってる訳じゃないんですよ…！！』

「そうなのか？しかし、よく似合っているぞ」

『理鶯さんは天使ですか女神ですか…ヨコハマの良心…』





ブクロの三兄弟の次は、ヨコハマのダークでクールな大人達のご来店です。

え？何でメイドカフェに？

って思いますよね。

左馬刻さんなんて世界一メイドカフェが似合わない人ですよね。





「今失礼な事考えただろ」

『何で分かるんですか怖っ…天然のくせに』

「喧嘩売ってんのかテメェ…」





そう、左馬刻さんってばこんな見た目してるのに実は天然だったんです。

どうやら、このメイドカフェを普通のカフェと勘違いしたようで。

確かに皆が想像するようなメイドカフェよりは全然お洒落だけど。

でも看板にはちゃんと「メイドカフェ」って書いてあるから間違える人はそんなに居ないと思う。





「取り敢えずお前は落ち着け左馬刻。あなたも、真面目に仕事をしなさい」

『ご、ごめんなさい…』





左馬刻さんの機嫌が急降下して行くのを見兼ねたのか、銃兎さんが仲裁に入って来た。


……気を取り直して。

注文を取るメモを取り出し、覚えたばかりの台詞を読み上げる。





『ご注文はどうなさいますか、ご主人様？』

「切り替え早いですね……それでは、コーヒーを3つお願いします」

『かしこまりました。少々お待ちください』





沢山の愛を込めて参ります♡

と最後に付け加え、テーブルを後にした。

最初は抵抗があったこの台詞も、慣れればどうって事ない。

まあ普段の私を知っている彼らからしたら、きっと気持ち悪く感じると思うけど。






「………あれ、絶対接客でやったら駄目なやつだろ」

「………死人が出るかもな」

「可愛かったな」

「正直に言えるお前が羨ましいぜ理鶯……」

「？」






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