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49. ページ6







聞けば、一郎さんは萬屋の仕事、三郎くんは図書館へ調べ物に行っているそうだ。

なので今は1人でお留守番中らしい。





『二郎くんって料理するんだね』

「まあウチは3人暮らしだし、飯作りは当番制なんで」

『へえ…そうなんだ』





山田家のキッチンにて。

買ってきた食材を冷蔵庫や棚に仕舞った二郎くんは、次に鍋やフライパンを準備している。

きっと普段からやり慣れているのだろう。

意外に手際が良い。

私はというと、「座っててください」と言われたがやはりじっとしている訳にもいかず、結果的に一緒にご飯作りの手伝いをしている。





「…先輩、手際良いっすね」

『そう?まあ一応、毎日やってるからね』





ピーマンをみじん切りにしていると、水を入れた鍋をコンロにかけた二郎くんが横から顔を出した。


前にも言ったと思うが、私の両親はどちらも仕事で忙しい。

高校に上がってからは翼とほぼ2人暮らしのようなもので、この3年で私と翼の料理スキルはかなり上がった。





「へー、翼って料理できたんだ…」

『ふふ、実はできるんだよ?最近はレシピ本が愛読書なんだって』

「それ読書っていうのか…?」

『本なら良いんじゃない?』





ああ、なるほど。と納得したらしい二郎くんはご飯を取り出しに炊飯器の元へ行った。

それで納得しちゃうんだね…







「スープ完成!」

『お、丁度良いね』





手際の良い2人で取り掛かったからか、そんなに時間もかからずに昼食は完成した。

メニューはというと、

高菜チャーハン、スープ、大根サラダ、あと二郎くんはプラスしてスーパーで買ってきたカツ。

男子高校生の食欲ってすごいよね。


テーブルにできた料理を運んで、2人揃って手を合わせる。


いやあ、適当に済ませようとした昼食がこんなにしっかり食べられるとは…

と、少し幸せに思っていると、二郎くんの手が止まっている事に気が付いた。





「………」

『どうしたの?もしかして美味しくない…?』





黙って目の前の山盛りチャーハンを見ている二郎くんにそう声をかけると、凄い勢いで否定された。





「いや、なんつーか…もし姉ちゃんがいたらこんな感じなんかなって……」





少し恥ずかしそうに、そう言う二郎くん。

この時確かに私はハートを撃ち抜かれた。




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みゆ - 続き気になります〜!更新待ってます! (1月20日 15時) (レス) @page34 id: 38735f9208 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 続き気になる〜更新がんば (2022年5月20日 21時) (レス) @page34 id: e3725c1631 (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - え?続きが気になるぅ!!更新頑張ってください! (2021年9月11日 0時) (レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
しっとりチョコがすごく食べたい。 - うぅ……癒しを!!癒しを恵んでください!!更新待ってますぅぅぁぁぁ!! (2021年1月10日 15時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
けい - お話めっちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2020年12月25日 16時) (レス) id: 54e19010c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麦子 | 作成日時:2018年12月6日 22時

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