社会人(仮)、「○○しなきゃ出られない部屋」に閉じ込められたの巻、弐【鬼滅の刃】

【半刻、語らえ】＊栗花落カナヲ［壱］ ページ8

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リク有難うございます。《拾弐》





【半刻の間語り合わないと出られない部屋】







「さて。何を話しましょうかカナヲさん」

「……、……」

「え？この部屋は何だって？私もよく分からないんです。頭の悪い鬼の頭おかしい血鬼術って事は分かりますけど」

「……、……」

「残念ながらここに鬼はいません。私達だけです。そしてあの【命令】に従わなければ出られません。ご理解頂けましたでしょうか」



「……………ど、どうして敬語、なの、A」



「初めて安全圏な範囲の命令で尚且つ相手が可愛い子だったからだよカナヲちゃん！！！！！！！」



ぶわっと私の中の何かが破裂した。
急な態度の変化にカナヲちゃんは微かに目を丸くし若干アワアワした様子でこちらを見ていたが、そんな姿も可愛いよねカナヲちゃんマジで！！！！！



「うっ、うっ……今まで接吻とかキスマとか抱擁とか、破廉恥な命令多くて主に私の貞操がサヨナラグッバイしそうだったけど……うう、今回はもう、安心安全圏……うっうっ」

「…！………あ、こ、これ……」

「えっ、そんな上等なハンケチを、私に……うっ、有難う……！」



涙を流しながら、でも汚したくないから良いと首を横に振れば、彼女の動きがぴたりと止まる。
じっと私を見ている。彼女の目の瞬く回数が増えた。じーーっと見ている。そして徐々に、彼女の目が悲しそうに、下に向いていき……



「つ"か"わ"せ"て"く"た"さ"い"」



ボキッと折れたのは私だった。
女版藤原○也みたいな声を出して、彼女から純白のハンケチを貰った。



滅茶苦茶良い匂いがした。
これ以上の幸福が思いつきません。あ〜辞世の句読も。



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