ライラックの花束を【2】 (ページ12)

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「なるほどねー」

事情を把握した海斗が、うーんと頭を抱える

「海斗はどう思う？」

「Aの不安に思う気持ちも分かる。
分かるけど、結局はAがしたいかどうかかな？」

「私がしたいかどうか…
そりゃあ…ピアノ、弾きたいよ」

「それが答えじゃない？
Aならやると決めたら練習も妥協しないだろうし

…俺はAがみんなの前でピアノを楽しそうに
弾いてるのを見るの、好きだよ」

＂好きだよ＂の言葉に顔が熱くなる

「そっか、そうだよね
……海斗、見にきてくれる？」

「当たり前じゃん！俺のライブも来てよね！」

「最前のど真ん中陣取るから！」

私のピアノを見に来てくれるなら

必然的に一緒に恋の鐘、聴けるなと思ったのは

絶対に秘密だ