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俺ら6人大トリだから!楽しみにしといて!


集合時間の13時が近づき、佐久間くんはそんな一言を残し去っていった。結局、ご飯を食べた後もデザート食べたり軽音サークルを見たり、他学科の展示を見たりと意外と文化祭を楽しんでる自分がいた。

佐久間くんも終始楽しそうで、集合時間無視してこのままデートしよっかなーとか言いやがったけど私責任取れないからって送り出した。他の5人どうすんのよ。


残された私はダンスサークルのイベントが始まるまでブラブラ。割と見尽くしちゃったから行くところないなーって思っていたのだけど、写真科がちょっとした展示をやってるらしいと聞いてまた写真棟に足を運んだ。



「2年生…康二くんのあるかな」


写真が沢山飾られている部屋でのんびりそれを眺める。どうやら今までの総集編的な感じらしく、もしかしたらあの写真も?と目黒くんと私の写真を思い出した。



「あれ、Aちゃんやん」


するとタイムリーに聞き慣れた声が。


「あ、康二くんいたんだ」

「別に新しい写真でもないし、出店やらサークルイベント中心だから誰もこーへんってのにな。スタッフせなあかんのよ、暇で暇で。笑」


確かにガヤガヤしてる中心部とは違って写真棟は静かな時間が流れてる。さっきまで人に揉まれてたのが嘘みたい。


「何しに来たん?文化祭行かへんって言ってたよな」

「あー、うん。バイト休みにされてたから、ダンスサークル見に来た」

「そうか、じゃあ今日はめめだけやな」

「あー、大変だろうな。笑」


康二くんは大学内では常にカメラをぶら下げている。なんかそれもオシャレの一つの要素みたいでかっこいい。今日の格好もオレンジ色の差し色が綺麗で良く似合ってる。


「俺もどっか見に行きたいんやけどなぁ、ここ離れられん」

「なんか食べたりした?買ってきてあげようか?」

「ううん、だいじょぶやで。さっき焼きそば食べた」

「そっか、来年目黒くん連れてきたら?」

「せやなぁ、Aちゃんも一緒に回ろうな」

「楽しそうだね、笑」



1人だったら絶対来ないけど、康二くんと目黒くんとなら来てもいいかなと思う。

しばらく雑談をしながら写真を眺めたりしているうちに14時が迫ってきていた。写真棟を出ようとした時、送ってくれた康二くんが最後にこう言った。



「やっぱ私服のAちゃんええな、可愛いで」




そんなに、かな。
少し照れながら写真棟を後にした。

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作者名:ぽぷら | 作成日時:2021年5月20日 2時

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