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「はい、どーぞ」
「ありがとうございます…あ」
「ふふ」
いつもの癖で敬語でお礼を言う私を笑った阿部さん…いや、亮平くん。
エプロンもせず、サラサラストレートで。
自分の分のコーヒーを持ってまた私の隣に座る。
お客さんもいなくて、営業中はずっと流れているおしゃれなBGMもない。いつもよりオフ感が強い彼の様子に不思議な気持ちになる。
「あの防波堤から見える景色はずっと変わんないよね」
「あ、さっきの？」
「うん。あそこ座ってぼーっとするの昔好きだった。Aちゃん見つけてさ、久々に行ったらめっちゃ懐かしい気持ちになった」
「私しょっちゅうあそこにいたよ」
「なんかいいよねあそこ」
周りの友達は海の景色なんて見慣れてしまったって、そんなずっと眺めるような人はいなかった。亮平くんは長い休みの帰省でここに来てたと言ってたけど、だから毎回新鮮に海を見れたのかな。
「亮平くんって毎年ここに来てたの？」
「うん、夏と冬に一回ずつ。余裕があれば春休みとかでも来てたかな。大学生になって自分で来れるようになってからはお店の計画とかも兼ねて割としょっちゅう来てた」
「そっかぁ、そしたら最近できたお店なんかは亮平くんの方が詳しいかもね」
「でもラウと話してた文房具屋さんは知らなかったよ。笑」
昨日盛り上がった文房具屋さん。何か2人で盛り上がってるーってわざとらしく拗ねたようにお客さんの元に行ってた。
「まぁ…あそこは子供の時に住んでないと中々知れないと思うなぁ」
「コアな話してるなーってのは伝わった。笑」
「でも引っ越してからの事は全然知らないから、それこそラウールくんが言ってて分からないことも沢山あったよ」
「あ、じゃあさ。今度案内してあげようか？」
そう言って亮平くんはスマホを取り出して何やら操作をし始める。そしてそれをテーブルに置いて、表示された画面を私に見せる。
「これね、お客さんに配ってるお店紹介が中心の観光マップなんだけど。ここら辺、あんまり行ったことないでしょ？」
彼が指で拡大した場所はこのお店がある海沿いの通りをずっと行った場所。私の住んでる所が逆側だから確かにあまり行ったことがない。
マップには道の先にちょっとした広い所があって、お店がいくつか集まっている。昔住んでた時はこんな所もちろん無かった。
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ぽぷら(プロフ) - お風呂場の狸さん» いつもコメントありがとうございます！また泣かせちゃった…（笑）お楽しみいただけたようで嬉しいです。寒くなってきてお仕事だとか、朝起きるのも億劫な季節ですよね。お互いに頑張りましょうね（ ; ; ）こちらこそありがとうございます！ (2021年12月19日 16時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
お風呂場の狸(プロフ) - めちゃめちゃ泣きながら読んでいま全てを踏まえて読み返してます……ほんとに天才です最高です……今日も6時半起きで仕事なのに一気読みしちゃいました……！今週一週間も頑張れそう(;-;)とても面白かったです！ありがとうごさいます！！！ (2021年12月13日 2時) (レス) @page17 id: 0d3b8981e3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - aggyさん» お読みいただきありがとうございます！どうなるんですかねにやにや（笑）駆け足になりますが彼らを見届けてくださいね！コメントありがとうございます(^^) (2021年11月29日 1時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
aggy(プロフ) - コメント失礼致します！いつもお話拝見させて頂いてます。今回のお話、読んでてニヤニヤしちゃいます笑笑今後の展開楽しみにしてます！ (2021年11月27日 20時) (レス) @page50 id: 4fbf4fb7f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2021年11月26日 11時
