【銀魂】今日も傘屋は騒がしい【坂田銀時】

40 男二人は何を語る ページ41

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そんなこんなで、「どうか噂が虚偽でありますように…」なんて最悪な神頼みをしながら店を出ていくA。


その様子を半ば哀れみながら見送る。



「あんな頼み聞いてくれる仏が何処にいんだよ……」



「ま、案外あれくらい正直な方がいいのかもしれやせんよ。
見てて面白ぇし」



「絶対後者が本音だな」



沖田君の場合は正直もいいところ、もう少しそのＳをオブラートに包み込んだ方がいいのではないか。
真っ黒な本音がダダ漏れである。


たまには猫被るのも大事だな、と考えさせられたところで、俺は真正面から沖田君に向き合った。


昨日、紀阪堂のピンチを知らされてから……というより、沖田君が来てから、なんとなく勘づいてはいたのだ。



「……なぁ沖田君よ。 聞いてもいいか」



「なんです急に改まって気持ち悪ぃ」



「悪かったなこの野郎」



相変わらず口が達者なことで……そろそろ土方くんにクレーム付けにでもいこうか。


＿＿＿＿と、まぁそんなことを考えるのは後だ。


げほん、と雰囲気を切り替えるように咳払いをし、顔をあげる。
目の前の男は、相変わらずの無表情で俺の言葉を待っていた。


俺は探るような視線を向けながら、



「……何かあんだろ。 あの店」



「……あの店?」



「おいおい、とぼけんのは感心しねぇなァ。
言うならAがいない今のうちだぜ」



気付いてねぇと思ったか、と追い打ちをかけるように言う。
＿＿＿たかがライバル店がオープンする程度で、ここまで話が膨らむはずがないのだ。


なんとなく感じる違和感は、裏で何かが起こっていることを予感させた。

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