見えない翼 Ⅱ (ページ6)

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「すご、」

『口に合えばいいんだけど、』

テーブルで向かい合わせになりそう遠慮がちに呟くA

俺たちの前にはAお手製のご飯が並べられていて

「ハンバーグ美味そう！」

『紫耀、犬みたい、』

"尻尾振ってるのが見える"

そう笑われた。

、、、おい。

「食べていい？」

『もちろんどうぞ、』

「では、いただきます！」

『いただきます』

２人で手を合わせ食べる。

あ、やば、うまい。

そして何より一緒に食べてる相手がAで、Aの手料理を食べていることが幸せ。

何これ、新婚夫婦かよ。

なんて、幸せを噛み締めている。

『紫耀、わたしね、話そうと思う優也と』

「ぶっ、、！え、？」

驚いて顔を上げると真剣な表情のAがいて。

ああ、本気なんだ。

『、、紫耀にはそれはちゃんと伝えておこうと思って』

「、だめ。絶対また、」

『大丈夫、だよ、』

大丈夫、と言うもののやっぱり不安そうなのは否めなくて。

そうなれば俺の出来ることは決まってて。

「じゃあ、俺も行く」

『は、？ダメに決まってるでしょ？』

「俺頼って、って言ったよな？」

これだけは譲れない。

もう、コイツに苦しい思いはして欲しくない。

『でも、』

「わかってる、２人で話しができるようにはする。けど、ちゃんと見守らせて？」

頼むからひとりでもう抱え込まないで。

ジッとAを見つめる。

『、、よろしくお願いします』

ペコっと素直に頭を下げるA

「おう、」

『、、、紫耀、』

「ん？」

『ありがとう』

ふわっと優しく笑うAに目を奪われる

あー、もう。

「、、そーいや、今日は一緒に寝る？」

完全なる照れ隠し。

こうすればAが動揺するだろう。

『あ、うん。お願いします』

「、っ、は？！」

何どうしたのこの子？！

『、、、ふふ、』

「、、おい」

Aは笑ってて。

動揺させるつもりが逆に完全にAにやられた。

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