見えない翼 Ⅱ (ページ45)

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Another story #20 ページ45

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『紫耀、おまたせ、』

「、、、」

『、、、、』

お粥を作って戻ってみれば紫耀は寝息をたてていて。

あー、やっぱり辛かったんだ

「ん、」

『、、、』

持ってきていた冷えピタをおでこに貼れば眉をひそめる紫耀。

薬飲まなきゃだよね、、

起こした方がいいかな、、、
どうしよう。

なんて思っていると震えるスマホ。

『、、あ、』

画面には"永瀬さん"の文字

急いで電話に出る。

『もしもし、』

"あー、Aちゃん？"

『あ、はい、』

"紫耀の様子どう？"

『え、あ、熱出てしまって、、やっぱり体調よくなかったんですね』

"そー、あいつ無理してて、"

『やっぱり、』

"Aに会えないなんて無理！なんて必死こいてたわ"

『、なんですか、それ、』

"あ、照れてるやろ？"

『、、そんなことありません』

"ふ、相変わらず素直じゃない、"

永瀬さんにはお見通しなようで電話越しに笑い声が聞こえてくる。

"ま、明日オフやし無理なく面倒見てやって"

『そうします』

"紫耀に、あんなことやこんなことされて移されんようにな～"

『な、っ、永瀬さん、っ！』

"ふは、じゃ、"

冗談交じりに話す永瀬さんの言葉に顔が熱くなりながらも電話を終えた。

と、同時だった。

グイッと思いっきり袖を引っ張られたかと思えばそのままよろけて紫耀のいるベットに尻餅。

まずい、病人踏んじゃったよ、！

『っ、びっくり、した、起きてたの、？』

「、、、なんで、」

『ん？』

弱々しい紫耀の声。

「なんで、廉と電話してんの？」

"いつのまに連絡先、"

と続けてブツブツ言う紫耀。

『あ、えっと、いつでも紫耀のことで連絡取り合えるようにと、ですね、』

弱々しいと思っていたもののその目は明らかに怒っていてわたしの方が段々声が小さくなる。

「、、ふーん、随分と仲よさそうで、」

『あれは、紫耀のこと心配してくれてて、それで、』

「、何話したかきちんと全部教えてね」

『、、はい』

永瀬さん、助けて下さい。

紫耀が怖いです！

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